...人気のない家の台所に短銃をいぢつてゐる一人の乞食――それは確に小説じみた...
芥川龍之介 「お富の貞操」
...雰囲気のない空間になったように...
オイレンベルク Herbert Eulenberg 森鴎外訳 「女の決闘」
...まんざら火の気のないところに...
橘外男 「仁王門」
...色気のない田舎娘...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...時々人気のない煖房の前へ彼を誘い出すこともあったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...人気のない旅館の縁側で...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...元気のない彼女も防寨(ぼうさい)の手助けをしたのである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...意気のない孝が何だ」彼は最初に涙を下した忠孝の名分のおごそかなるをも...
中里介山 「大菩薩峠」
...生気のない・魂までが抜けたような顔をした男が三...
中島敦 「李陵」
...学問のあるものでも才気のない人にはこのような働きのある応用が出来る訳がないと...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...白粉(おしろい)っ気のない顔立ち...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何と云う根気のない淋しがりやの女であろうか」と云う事をしみじみ考えさせられていた...
林芙美子 「清貧の書」
...より弱くて活気のない想念を持ち...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...人気のない表の間がさむざむと見えた...
本庄陸男 「石狩川」
...生気のない足があらわに見えた...
山本周五郎 「季節のない街」
...如何にも単純な飾り気のない性格に見える...
夢野久作 「オンチ」
...血の気のない唇は...
吉川英治 「大岡越前」
...まるで血の気のないわけでもございますまい...
吉川英治 「源頼朝」
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