...あなたから伺ったところがどうせこう年を取りますと腑(ふ)に落ちる気づかいはございません...
有島武郎 「或る女」
...人に洩(も)らす気づかいはないのだ...
梅崎春生 「日の果て」
...僕たち四人がそんなすばらしい目にあう気づかいないよ...
海野十三 「火星探険」
...そうして主要な名所旧跡をうっかり見落とす気づかいもない...
寺田寅彦 「案内者」
...それが違ったところで百貨店の損益にも電力会社の経営にも格別重大な影響を及ぼす気づかいはないであろう...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...気づかいな情愛を浮かべながら見合わした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ひとに洩らす気づかいはない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...どんな思いをしているだろうと道綱の上を気づかいながら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...その気づかいも、ある日はしみじみと彼の胸を湿らせる...
本庄陸男 「石狩川」
...かれの気づかいはただひとえに...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...まだ若い貞時はときに可笑(おか)しいくらい少年のような細かい気づかいで...
室生犀星 「津の国人」
...この人間を手に入れて置けば帳面のボロを睨まれる気づかいなしという考えで...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...けれどもその時に妾はなおも夫の事を気づかいまして...
夢野久作 「暗黒公使」
...お気づかいあるなとも申せ……」「は...
吉川英治 「私本太平記」
...お気づかいなさいませんで」柳斎は...
吉川英治 「私本太平記」
...ここの防ぎお気づかいなく」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...弦之丞の帰りを気づかいながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...日に一度ずつ墨屋敷の近所を歩き廻ったところで怪しまれる気づかいはない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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