...成就する気づかいはよもあるまい...
芥川龍之介 「邪宗門」
...うたがわれる気づかいはありません...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...ここは川風がつめとうござりますからちと召し上りすごしても気づかいはござりますまいと否応(いやおう)なしにその盃を受けさせて...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...熱海となる気づかいはあるまい...
中里介山 「大菩薩峠」
...使いの安否を気づかいつつあろう青年伴田氏の...
橋本五郎 「自殺を買う話」
...米味噌の気づかい...
林芙美子 「新版 放浪記」
...どんな思いをしているだろうと道綱の上を気づかいながら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...もうあまりにも長くこの美しい少年のあとをつけていはしないか、と急に心配になり、かれがさとりはしないが、いぶかしさにふり返りはしないか、と気づかい、もう一度身がまえ、力がぬけ、あきらめ、そうしてうつむいたまま通り越してしまった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...もしやお母さん涙をおこぼしになりはしまいかと気づかいましたが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...アトから本人が思い出す気づかいは尚更ありませぬ筈なのに...
夢野久作 「S岬西洋婦人絞殺事件」
...わかる気づかいはありませんや...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...お気づかいはございませぬ」「そのことではない」尊氏は叱るがごとく言った...
吉川英治 「私本太平記」
...「お気づかいはない...
吉川英治 「新書太閤記」
...供もいるはずでございますから……おことばに甘えて」「お気づかいなさるな」牛車(くるま)はすでにゆるぎ出した...
吉川英治 「親鸞」
...弦之丞様が消えてなくなる気づかいはねえから――」お綱はそこで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...この一隠居と将軍家との対面に無言の気づかいを終始くばっていた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...お会いになる気づかいはありません――とは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...実を吐く気づかいは無い……』ルパンは思案に暮れて黙考(もっこう)していると...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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