...そして葉子は古藤がそれをくずして立て替えを取る気づかいのないのを承知していた...
有島武郎 「或る女」
...少し位物音を立てても聞える気づかいはなく...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...他へ往っている気づかいはないのであった...
田中貢太郎 「馬の顔」
...勘当される気づかいはありますまい...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...それが違ったところで百貨店の損益にも電力会社の経営にも格別重大な影響を及ぼす気づかいはないであろう...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...その魔法的な鏡の中に自分の姿をふたたび見出しはすまいかと気づかいながらも...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...着物の水へ届きそうになるのを気づかいつつ...
直木三十五 「南国太平記」
...この分ではいよいよ多くなろうとも減ずる気づかいはない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...ことによると寝ぼけて停車場を間違えたんだろうと気づかいながら...
夏目漱石 「三四郎」
...感情つまり自分自身に対する気づかいに関する場合とに区別する必要がある...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...大昔からあった気づかいはない...
柳田国男 「故郷七十年」
...よほどの泥酔者でなければ迷い込む気づかいの無い処です...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...分る気づかいはねえ」と...
吉川英治 「大岡越前」
...御母堂様のお気づかいもあること...
吉川英治 「新書太閤記」
...弦之丞様が消えてなくなる気づかいはねえから――」お綱はそこで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お気づかい無用じゃ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...死ぬ気づかいない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...誰にも嗅ぎつけられる気づかいはないまでになっていた...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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