...気だては至極淳樸(じゅんぼく)な田舎者...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...あんさんは御存じないかも知れませぬがあの姉さんは気だても器量もとりわけ人にかわいがられる生れつきで一家じゅうが大名の児を預かってでもいるようにみんな気をそろえてあの人ばかりをかばうようにしておりましたのにその姉さんがあんさんというものがありながらままならぬ掟(おきて)にしばられていると分ってみれば私がそれを横取りしては罰(ばち)があたるでござりましょう...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...性質やとか気だてやとか...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...気だてのやさしい...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「可愛い女」
...あの人は優しく気だてもよくて...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...そのうえ大変気だてもいいようだ...
久生十蘭 「魔都」
...ひどく気だての優しい女であったが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...気だての優しい人にちがいない...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「外套」
...近くにいる人も気だての優しい...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...気だてのやさしい...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「十二人兄弟」
...「――分らねえもんだ、あのまあ、気だてのいい、針屋が?」と、人々は、首を振って、不思議がったり、余りの酷(ひど)さに、眉をひそめたり、何だか、世の中も、世の中に住む人間も、わけの分らない気がしてきた...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...しかし、年もちがう、気だてもちがう...
吉川英治 「三国志」
...女房の金蓮もほんに気だてのいい女でね」「そりゃお仕合わせだ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...気だてはいい女なんだが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...気だての良さ、お千賀の美しさ...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...気だてはどうか)と...
吉川英治 「源頼朝」
...気だてがまるでちがうが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...気だても姉とは正反対に内気にみえる...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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