...気がつくと、銜えていた紙巻煙草(シガレット)の火が、いつの間にか消えていた...
海野十三 「恐怖の口笛」
...中村警部はそこへ気がつくと...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...いや、実を言えば――ふと、気がつくと、ひょうたん池のそばに来ている自分を見出していたのだ...
高見順 「いやな感じ」
...その泣いている自分自身に気がつくと...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...自分でも気がつく...
中谷宇吉郎 「荒野の冬」
...冷静な科学的観察が進んでその偽りに気がつくと同時に...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...「町駕籠のように仕立てて来ましたが、後で気がつくと、道具も人足も思いの外立派だったようでございます」お絹は取り乱した中(うち)にも、才女らしくハキハキと答えました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何ごとにも気がつくからであろうと心づいて...
羽仁もと子 「女中訓」
...われわれは笞(むち)で打たれなけりゃあならないんです」そう言われてやっとKが気がつくと...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...ふとそんな自分に気がつくが早いか...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...景気好く酒でも飲んだら案外元気がつくでしょうが...
牧野信一 「鬼涙村」
...古人が吾らを欺いていたことに気がつくであろう...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...さらにもう一つのことに気がつく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...気がつくと却(かえ)って面倒ですから...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...信者が自分の運命をいつもこっそり見ていたのだと気がつくと...
横光利一 「馬車」
...異国人の高がいるのだと気がつくとやはりその心も抑えてかかるのだった...
横光利一 「旅愁」
...そう気がつくと、一時(ひととき)も、手にしていられない気持がして、彼は血によごれた薙刀を、草むらへ抛(ほう)り捨てた...
吉川英治 「親鸞」
...庄次郎は、側(そば)を通って、(あんな物を買って、渋沢は、何にするつもりだろう?)思わず、足をとめたが、気がつくと、その渋沢には、昨日、財布ぐるみ四十両かの金を借りてある...
吉川英治 「松のや露八」
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