...唯(ただ)彼女に気がかりだったのは父が書画(しょが)骨董(こっとう)までもずんずん妾宅へ運ぶことだった...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...「たいへん気がかりとみえますね...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...それが何より気がかりやったんですけど...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...気がかりでしたので...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「自転車嬢の危難」
...何となれば遂に私は一人の親友が気がかりになり出したからである...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...あんまり気がかりでございます」「実は...
中里介山 「大菩薩峠」
...七歳(ななつ)になるまでの間にセエラの気がかりになっていたことは...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...「帰るのか?」と訊く金五郎には、「千博(ちひろ)が、また、熱を出しかけとったもんじゃけ、気がかりで、落ちついて見とられん...
火野葦平 「花と龍」
...どうでもいいじゃないか! 何だってこんな話を持ち出さねばならないのだろう? しかし何の気がかりもない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...気がかりなことが多いが...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...いまだに気がかりでならなかった...
堀辰雄 「菜穂子」
...幾日も雲の切れ目がないような空ばかりをながめて暮らしていると京のことも気がかりになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あなた様は決して気がかりとあそばされることはないのでございます」こう阿闍梨は言い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この世の気がかりにしているか」「…………」「分るか」「…………」「分ってくれい」「…………」厳(おごそ)かにも苦甘い沈黙だった...
吉川英治 「銀河まつり」
...永い道中何となく気がかりで相成らぬが」「ご心配あるな...
吉川英治 「剣難女難」
...べつだん気がかりにする要もあるまい」「は...
吉川英治 「私本太平記」
...「気がかりとは、明石景親(あかしかげちか)のことか」秀吉のことばに、「仰せの通りです」半兵衛も、頷(うなず)きを返して、さて、改めていった...
吉川英治 「新書太閤記」
...子供たちの身も気がかりな……それに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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