...」と得意らしく小鼻を揺(うご)めかしながら毬栗頭は褪(は)げチヨロケた黒木綿の紋付羽織をリウとしごいて無図(むづ)と座つた...
内田魯庵 「貧書生」
...毬栗頭(いがぐりあたま)からはポッポッポッと...
海野十三 「蠅男」
...例の毬栗頭(いがぐりあたま)で...
中里介山 「大菩薩峠」
...被(かぶ)らずに毬栗頭(いがぐりあたま)をぬっくと草から上へ突き出して地形を見廻している様子だ...
夏目漱石 「二百十日」
...しばらくすると大きな毬栗頭(いがぐりあたま)がぬっと現われた...
夏目漱石 「二百十日」
...毬栗頭(いがぐりあたま)にきまっていると自分で勝手に極(き)めたのであるが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...その男は年齢五十二三、身長は五尺七寸五六分、毬栗頭の、筋肉質の大男...
久生十蘭 「魔都」
...毬栗頭のようだったけど...
久生十蘭 「魔都」
...有明荘の惨劇を自分の二階の窓から見ていたという事も、毬栗頭の事も、腕にキラキラ光るものを巻き着けていたというあの証言も、また今の山木元吉の奇怪な行動の話も、このロマンチックな娘が多分誰かを庇うために考え出した、根もない作り話ではないかという疑念が起き、それを確かめるためにこんな手の込んだ事をやっていたのだと思われるのである...
久生十蘭 「魔都」
...「犯人は毬栗頭...
久生十蘭 「魔都」
...毬栗頭の腕にキラキラ光るものを巻きつけていた人物...
久生十蘭 「魔都」
...その突兀たる毬栗頭と...
久生十蘭 「魔都」
...毬栗頭が二つあった...
久生十蘭 「魔都」
...仏蘭西巴里はゲラン会社製の「花の夢(レエヴドフルウル)」というが如き高尚なる香水で扮飾した優なる毬栗頭であって...
久生十蘭 「魔都」
...犯人は毬栗頭であったと語った花子の唇はいかにも愛らしく...
久生十蘭 「魔都」
...毬栗頭の大公たちがわんさとゐたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...いま映った影法師はたしか毬栗頭(いがぐりあたま)だったではありませんか...
山下利三郎 「流転」
...毬栗頭(いがぐりあたま)を包んだ破れ手拭(てぬぐい)の上には...
夢野久作 「白菊」
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