...――もう路ばたに毬栗(いがぐり)などが...
芥川龍之介 「将軍」
...おほやうに折れて出て――毬栗坊主(いがぐりばうず)の一文學者の云ふことなど...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...去年(こぞ)の落栗(おちぐり)毬栗(いがぐり)は蹄(ひづめ)の割(われ)に挾(はさ)まれど...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...意地の悪い奴はつむじが曲っていると申しますが毬栗頭(いがぐりあたま)にてはすぐわかる...
内村鑑三 「後世への最大遺物」
...毬栗(まりぐり)を半分に切って...
海野十三 「空襲葬送曲」
...白い布片(きれ)に捲(くる)まつた毬栗(いがぐり)な自分の額が三分(ぶんの)一ばかり剃り落されてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...どうしよう」「僕の頭が見えるかい」「毬栗(いがぐり)の片割れが少し見える」「君ね」「ええ」「薄(すすき)の上へ腹這(はらばい)になって...
夏目漱石 「二百十日」
...彼の頭には願仁坊主(がんにんぼうず)に似た比田の毬栗頭(いがぐりあたま)が浮いたり沈んだりした...
夏目漱石 「道草」
...布団と睨(にら)めくらをしている毬栗君は決して布団その物が嫌(きらい)なのではない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...たちの悪るい毬栗坊主だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...」毬栗(いがぐり)のような男は大いによろこばされた...
長谷川時雨 「西川小りん」
...「王様は毬栗頭でもありませんし...
久生十蘭 「魔都」
...その男は年齢五十二三、身長は五尺七寸五六分、毬栗頭の、筋肉質の大男...
久生十蘭 「魔都」
...仏蘭西巴里はゲラン会社製の「花の夢(レエヴドフルウル)」というが如き高尚なる香水で扮飾した優なる毬栗頭であって...
久生十蘭 「魔都」
......
前田普羅 「普羅句集」
...いま映った影法師はたしか毬栗頭(いがぐりあたま)だったではありませんか...
山下利三郎 「流転」
...毬栗頭(いがぐりあたま)を包んだ破れ手拭(てぬぐい)の上には...
夢野久作 「白菊」
...破れたモーニング・コートを着た毬栗(いがぐり)頭の小男で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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