...硝子越しの夏の日が毛脛(けずね)を照し...
石川啄木 「詩」
...つかつかと毛脛(けずね)長く藁草履(わらぞうり)で立寄った...
泉鏡花 「悪獣篇」
...と空嘯(そらうそぶ)いて毛脛(けずね)の蚊をびしゃりと叩く憎体面(にくていづら)...
泉鏡花 「活人形」
...百人長は毛脛(けずね)をかかげて...
泉鏡花 「海城発電」
...私は毛脛を引込めて...
海野十三 「大脳手術」
...教授の毛脛(けずね)をまざまざと検視した...
海野十三 「大脳手術」
...小面憎さうに細つこい毛脛でもつて...
薄田泣菫 「独楽園」
...決して胡坐(あぐら)をかいたり毛脛(けずね)を出したりする事はない...
永井荷風 「妾宅」
...毛脛(けずね)の穴まで見通しておくんなせえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...焼酎(しょうちゅう)を吹きかけた毛脛(けずね)のように...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...毛脛(けずね)が大変で――その上切り立ての犢鼻褌(ふんどし)をして...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...野暮ったい古帷子(ふるかたびら)の前を踏みひらいて毛脛を風に弄(なぶ)らせ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...不図私が見ると鬼のやうに逞しい荒くれた毛脛の二本の脚部をすつかり露出して...
牧野信一 「心象風景」
...細い毛脛を痛いほど吹きさらされながら真直な道を栄蔵はさぐり足で歩いて行った...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...湯あがりの真っ赤な毛脛をむき出しに...
矢田津世子 「茶粥の記」
...四熊谷蓮生の毛脛(けずね)が...
吉川英治 「親鸞」
...迂濶(うかつ)にのしかかった宅助の毛脛(けずね)へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...毛脛(けずね)をむきだして...
吉川英治 「無宿人国記」
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