...毛深い素脛(からツつね)が遠慮もなく現はれる...
石川啄木 「刑余の叔父」
...自分の心がすでに毛深い畜生になっているので...
岩野泡鳴 「耽溺」
...毛深いぼんのくぼの附近(あたり)を掻きながら...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...鼻の下や唇(くちびる)の周(まわ)りに髯(ひげ)が微(かす)かに生えかかっているのが(彼は毛深いたちなのである)見えて...
谷崎潤一郎 「鍵」
...もう一つは毛深い熊(くま)があと足を前に投げ出してすわっている...
寺田寅彦 「銀座アルプス」
...毛深い体丸出しの赤裸々黒条々をきめ込む...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...毛深い指のある大きな手のひらの中で...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そのすきから毛深い胸が見えていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...毛深い胸が現われており...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...弥之助は生れつき毛深い方で眉毛(まゆげ)も鬢も濃く...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...黒い目をして夜の潮(しお)から出て岸に上り――または毛深い耳を立てて...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...毛深い前肢の一つを...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から」
...毛深いはだをした男たちは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...労役に堪える強い筋肉と霜から身を護る毛深い毛皮をもつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...毛がもじやもじやと生えて殆ど毛深い毛皮のようになつている部分もあつた...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...バックとそしてその毛深い人間が海の浜辺を歩いていると...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...マダム・レムブルグの毛深い部屋でこの陳独秀の悲壮な報告が終って...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...これも毛深い真新しい手袋を取って私に渡した...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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