...故レ爾に黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ)まで追出でまして遂に見さけて...
高木敏雄 「比較神話学」
...上空から次第に拭ひ去られた雲は僅かに比叡と比良の頂に白紗を纏ふたごとく殘つてゐたが...
近松秋江 「湖光島影」
...船は長い間比良岳を仰望しながら走航をつゞけてゐた...
近松秋江 「湖光島影」
...比良岳の主峰と同じやうに...
近松秋江 「湖光島影」
...一望の下に指呼することのできる大津から比良へかけての波打際と...
直木三十五 「南国太平記」
...ちゃんと比良夫君(ひらおくん)がうしろについて来(き)ていた...
新美南吉 「ごんごろ鐘」
...さゝ波や比良山風の海吹けは釣する蜑(あま)の袖かへる見ゆ (讀人しらず)實景を其儘に寫し些の巧を弄ばぬ所却て興多く候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...○鯛は蛋白質弐割ありて滋養分略(ほぼ)比良目に同じ...
村井弦斎 「食道楽」
...雨足過行て比良山を陰翳し竹生島実に画様なり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...渋江抽斎の挈(たづさ)へて往つた妻は比良野氏威能(ゐの)で...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...比良野氏出(しゅつ)の長女純の四人となっていた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...比良野は百石取ゆえ...
森鴎外 「渋江抽斎」
...どうか比良野を勘弁させるように話をしてくれと...
森鴎外 「渋江抽斎」
...この年弘前に著(ちゃく)した比良野貞固(さだかた)も同意したので...
森鴎外 「渋江抽斎」
...素(もと)比良野貞固(さだかた)の父文蔵の若党であった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...成善を送るものは、句読(くとう)を授けられた少年らの外、矢川文一郎、比良野房之助、服部善吉(はっとりぜんきち)、菱川太郎(ひしかわたろう)などであった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...比良(ひら)の山裏に朽木(くちき)があります...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...九州では彦山の豊前(ぶぜん)坊、四国では白峯の相模坊、大山(たいせん)の伯耆(ほうき)坊、猪綱(いのつな)の三郎、富士太郎、大嶺の善鬼が一統、葛城天狗、高間山の一類、その他比良岳、横川岳、如意ヶ岳、高尾、愛宕の峯々に住む大天狗の配下に属する眷属(けんぞく)は、中天狗、小天狗、山水天狗、独天狗、赤天狗、青天狗、烏天狗、木(こ)っ葉(ぱ)天狗といったようなもの共で、今日でも盛んに江湖専門の道場を開いて天狗道を奨励し、又は八方に爪を展(の)ばし、翼を広げて、恰(あたか)も大道の塵(ちり)の如く、又は眼に見えぬ黴菌の如く、死ぬが死ぬまでも人間に取り付いております...
夢野久作 「鼻の表現」
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