...お前はあたしの娘では――腰ぬけの娘では不足なのかい?」と毒々しい口をきいたりした...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...毒々しいほど青い浪(なみ)に白い浪がしらを躍らせていた...
芥川龍之介 「少年」
...上部にはズラッと毒々しい絵看板が並び...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...そうして足の指の爪(つめ)を毒々しいまっかな色に染めているのであった...
寺田寅彦 「自由画稿」
...今日は一ん日じゅうあなたには度膽を拔かれどおしだ!」と彼は毒々しい口調ではじめたが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...「お茶でも飲みたまえ!」とわたしは毒々しい調子でいった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...念仏でも称(とな)えろ」逆落しに毒々しい声...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...明日の夕刊あたりに毒々しい雑報調で盛んに書きたてることだろうが...
久生十蘭 「湖畔」
...祝辞を述べてもらうにはまだ早い」と毒々しいことをいったということである...
久生十蘭 「無月物語」
...出來ることなら毒々しい口を利(き)くより...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...毒々しい表情は何時の間にか消えて...
北條民雄 「道化芝居」
...毒々しい野心に燃えている三郎兵衛を...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...毒々しい調子を浴びせて来た...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...毒々しいところのある人間なのであります...
三田村鳶魚 「話に聞いた近藤勇」
...もう毒々しい赤い火になって...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...名前までも毒々しいが...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...毒々しいウンコ色の横顔を見せている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...毒々しい捨て言葉を投げて行った...
吉川英治 「剣難女難」
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