...毒々しい焼けるやうな味がその特徴なのです...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...竪横(たてよこ)五メートルほどの大壁画が現れたがそれは毒々しい極彩色の密画で...
海野十三 「流線間諜」
...夕立雲の様に毒々しい煙幕は...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...毒々しい銀色にきらめき渡る...
大阪圭吉 「死の快走船」
...海岸のその部分のあたりにある簇葉(むらば)は一種の毒々しい輝きを持っていた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...(毒々しい笑い)この僕が気ちがいで...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...そうして足の指の爪(つめ)を毒々しいまっかな色に染めているのであった...
寺田寅彦 「自由画稿」
...なんの役にも立たない毒々しい気やすめで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...ぼくはみんなを侮辱したんだ!」「ははあ! 決闘は大して嬉しいものじゃないからな!」フェルフィーチキンは毒々しい調子で...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...あの妙に好奇心を刺戟するやうな石版刷の毒々しい挿繪のある...
南部修太郎 「探偵小説の魅力」
...「毒々しい憎惡」といふ言葉があるが...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...明日の夕刊あたりに毒々しい雑報調で盛んに書きたてることだろうが...
久生十蘭 「湖畔」
...毒々しい粉飾を避け...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...毒々しい表情は何時の間にか消えて...
北條民雄 「道化芝居」
...一疋(ぴき)の仄白(ほのじろ)い毒々しい夜の蛾が...
室生犀星 「蛾」
...客の傍(そば)にも一々毒々しい緑色の切れを張った脇息(きょうそく)が置いてある...
森鴎外 「鼠坂」
...毒々しい、薄っぺらな色彩のバラック街……眼まぐるしく飛び違う車や人間……血走った生存競争……そんな物凄い刺戟や動揺(どよ)めきをうけた柔かい少年少女の脳髄は、どれもこれも神経衰弱的に敏感になっている...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...あの毒々しい色をもった鱗粉(りんぷん)というやつが...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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