...毒々しいまでに鮮かな色彩を見せた...
石川欣一 「可愛い山」
...毒々しいほどに肥った顔...
上村松園 「朝顔日記の深雪と淀君」
...アントニイに対して「毒々しい敵意を宣言した」と彼ははっきりいった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...それから一分間とたたないうち、闇のなかからものすごい犬の鳴声や、砂利を踏む靴の音がきこえ、それからまもなく、逞ましげな足をした、毒々しい、ほっそりした、三匹の犬が死体のそばに現れた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...それはむしろ毒々しい嘲笑であった...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...赤紫に膨脹した左耳に毒々しい銀蠅が群がってたかりだした...
田中英光 「さようなら」
...毒々しい声が「なぜ通過させないのだ」「どうして通過させないのだ」と云ふやうに思はれる...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...今日は一ん日じゅうあなたには度膽を拔かれどおしだ!」と彼は毒々しい口調ではじめたが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そのもっとも毒々しいのを注意して送ってくれた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...世の中はしつこい、毒々しい、こせこせした、その上ずうずうしい、いやな奴(やつ)で埋(うずま)っている...
夏目漱石 「草枕」
...時としては侵略的にさへなりかねない程(〔ほど〕)毒々しいものである...
夏目漱石 「点頭録」
...「毒々しい憎惡」といふ言葉があるが...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...水中には毒々しい紫色の細長い触手を一ヤードもなびかせているのだった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...毒々しい表情で山田をじつと眺めた...
北條民雄 「道化芝居」
...毒々しい皮肉が僕の胸を嵐のやうに掻きつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...名前までも毒々しいが...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...毒々しいウンコ色の横顔を見せている...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...薄っぺらで毒々しいかは前に述べた...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??