...女の子が「お母ちゃん...
石川欣一 「比島投降記」
...「とうとう叔母ちゃんが来やはってんわ」「………」「どないする...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「ふん、ふん、そうやわ、お母ちゃん、―――」「いつのこと」「こないだ、―――二十四日の日、シュトルツさんとペータアさんと、姉ちゃんと、悦子と、彼処に整列して最敬礼したんやわ」「へえ、シュトルツさん等(ら)、二重橋へ来(き)やはったん」「姉ちゃんが連れて来やはったんよ」「そんな暇があったのん」「時間がキチキチや云うて、時計ばかり見てはって、気が気やなかったけど、―――」あの日、雪子と悦子とが大急ぎで突堤へ駈(か)け付けると、シュトルツ父子はもうさっきから甲板に出て待ち焦(こが)れていたところであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「お母ちゃん、あの絵画館見たことあるのん」と、車が外苑(がいえん)前にさしかかった時、悦子が云った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...二階には八畳に三畳の次の間と、廊下を隔てて四畳半とがあって、その四畳半に輝雄と哲雄が寝ていたが、起きて来て八畳の間を覗(のぞ)きながら、叔母ちゃん、下へ行きませんか、と、輝雄が誘った...
谷崎潤一郎 「細雪」
...富永の叔母ちゃんがえらい褒(ほ)めてはりましたで...
谷崎潤一郎 「細雪」
...笑ってみせると大吉はすぐ甘(あま)えかかり、「母ちゃん、なかなか、もどらんさかい、ぼく泣きそうになった」「そうかい」「もう泣くかと思ったら、ブブーって鳴って、みたら母ちゃんが見えたん...
壺井栄 「二十四の瞳」
...お母ちゃんから、ちくりちくりと皮肉な針をさされた...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...「お母ちゃん、お母ちゃん!」とくり返した...
豊島与志雄 「子を奪う」
...「夜中に眼を覚してお母ちゃん、お母ちゃん、と云って困ることがよくありますよ...
豊島与志雄 「子を奪う」
...そしてむりにもお母ちゃんと呼ばせようとした...
豊島与志雄 「子を奪う」
...「お母ちゃん、お母ちゃん!」彼と兼子とは突嗟に起き上った...
豊島与志雄 「子を奪う」
...母ちゃんのお仕置(しおき)をしなけりゃならないんですって...
中里介山 「大菩薩峠」
...「母ちゃん、眼に何か刺さった、ぬいて頂戴(ちょうだい)早く早く」と言いました...
新美南吉 「手袋を買いに」
...今度帰ったら承知しないって母ちゃんが言ったんだもの...
平林初之輔 「夏の夜の冒険」
...暫く位いいお祖母ちゃんになってくれたっていいわ...
「一本の花」
...家じゃあ母ちゃんもあたしも待ってたんじゃないの...
山本周五郎 「桑の木物語」
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