...」二人の母は佇(たたず)んだまま...
芥川龍之介 「母」
...』『だつて阿母(おつか)さんが那(あんな)に待つてますもの...
石川啄木 「鳥影」
...母は行方知れずになつた...
石川啄木 「二筋の血」
...「それぢや阿母(おつか)さんは何といふの...
薄田泣菫 「茶話」
...そうして吟々いっている母親と私とのまん中に突っ立ったまま...
近松秋江 「霜凍る宵」
...ところが、父さんも、母さんも、兄さんだちも、何の病気か、ほんの二、三日寝こんだかと思うと、ぽっくりと死んでしまって、おれはたちまち独りぼっちになってしまった...
知里真志保 「あの世の入口」
...それがそなたたち母親のために置かれた地上の隔てなのじゃ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...長吉(ちやうきち)は第一に「小梅(こうめ)の伯母(をば)さん」と云(い)ふのは元(もと)金瓶大黒(きんぺいだいこく)の華魁(おいらん)で明治の初め吉原(よしはら)解放の時小梅(こうめ)の伯父(をぢ)さんを頼つて来たのだとやら云(い)ふ話を思出(おもひだ)した...
永井荷風 「すみだ川」
...母はさぞかし心を砕いていたのだろうと...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...それは先刻(さっき)叔母の云ったお金さんの結婚問題らしくもあった...
夏目漱石 「明暗」
...手代の与母吉があやしくなるだろう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...九月のプラン一、移民物 大陸の花嫁二、新版小言幸兵衛三、女優と詩人四、スタヂオもの 活動のロッパ七月二十七日(水曜)国際劇場の都築文男が見たくて、母上を誘ひ、国際へ、客種ひどし、子供泣く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...私は其処で井戸掘りの光景を眺めてゐた母に話しかけた...
牧野信一 「毒気」
...バラの花簪などを髪にさした母のうたった唱歌は「青葉しげれる桜井の」だの「ウラルの彼方風あれて」だのであった...
宮本百合子 「きのうときょう」
...お母さんが私の盲腸がわるいのでお許し出ませんでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...帯はなんという織物か祖母には判断がつかなかったが時代を経た錦であることは間違いはなく...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...親父は眼を剥(む)いて母親(はは)を怒鳴(がみ)付けたそうです...
夢野久作 「近世快人伝」
...一母のすがたを見ると...
吉川英治 「剣の四君子」
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