...それをなんでも家を毀して...
伊藤野枝 「転機」
...これも今は人手(ひとで)に渡ってやがて取毀(とりこぼ)たれようとしている...
内田魯庵 「四十年前」
...直ちに鏡の部屋は打毀(うちこわ)され...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...御刀(みはかし)の刃毀(か)けき...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...諸君がぶち毀そうとするハンマーはかえって諸君に反撥(はんぱつ)して来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...われは隣組常会に於いて決議せられたる事項にそむきし事ただの一度も無之、月々に割り当てられたる債券は率先して購入仕り、また八幡宮に於ける毎月八日の武運長久の祈願には汝等と共に必ず参加申上候わずや、何を以てか我を注意人物となす、名誉毀損なり、そもそも老婆心の忠告とは古来、その心裡の卑猥(ひわい)陋醜(ろうしゅう)なる者の最後に試みる牽制の武器にして、かの宇治川先陣、佐々木の囁(ささや)きに徴してもその間の事情明々白々なり、いかにも汝は卑怯未練の老婆なり、殊にもわが親愛なる学生諸君を不良とは何事、義憤制すべからず、いまこそ決然立つべき時なり、たとい一日たりとも我は既に武術の心得ある男子なり、呉下阿蒙(ごかのあもう)には非ざるなり、撃つべし、かれいかに質屋の猛犬を蹴殺したる大剛と雖も、南無八幡! と念じて撃たば、まさに瓦鶏にも等しかるべし、やれ! と咄嗟(とっさ)のうちに覚悟を極(き)め申候て、待て! と叫喚に及びたる次第に御座候...
太宰治 「花吹雪」
...針を呑まして腸を毀しっちまやいいじゃないか」「それを何うして呑ますの」「お前さんは...
田中貢太郎 「雀の宮物語」
...ひとつ毀(こわ)すように言わなけりゃいかんな...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...感覺に對して私の有したすべての信頼を毀していつた...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...自由党の名誉を毀損したる一大非行なりと言や善し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...或る窓の毀れた硝子のあとには新聞紙を貼つてあつたりした...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...それから又過って器物を毀すと弁償させられ...
細井和喜蔵 「女給」
......
三好達治 「一點鐘」
...そして打毀(うちこわ)そうとするのはむだなことだ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...――この悪弊をうち毀(こわ)し...
山本周五郎 「落ち梅記」
...よその塀を毀(こわ)す...
山本周五郎 「ちいさこべ」
...序(ついで)のことにスエズ運河の堰堤(えんてい)を毀(や)ってしまおうじゃないか...
夢野久作 「女坑主」
...必ず毀滅(きめつ)の時日あるであろう...
横光利一 「上海」
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