...ランプ一つ毀すでもなかった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...もう機械が毀(こは)れた事を話し出した...
薄田泣菫 「茶話」
...それにただそっともたせかけて建てた石造の部分が滅茶滅茶に毀(こわ)れ落ちていた...
寺田寅彦 「静岡地震被害見学記」
...或る切通しの崖の上に建てた立派な家の庇が無殘に暴風に毀されて其儘になつて居るのが目についた...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...毀誉褒貶(きよほうへん)の圏外へ飛び出せばこの世は涼しいにちがいない...
寺田寅彦 「涼味数題」
...たとえ西洋文明を模倣するにしても今日の如く故国の風景と建築とを毀損(きそん)せずに済んだであろうと思っている...
永井荷風 「日和下駄」
...すなわち毀謗(きぼう)は社会の要求の声ともいうべきものならん...
新渡戸稲造 「自警録」
...屋根の破風(はふ)の下見(したみ)をすこしばかり毀しますから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...せっかく纏りかけた縁談をぶち毀(こわ)されないものでもないと思って...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...別にそれの毀れるのをどうして護らうと思ふのでもないのに...
三好達治 「測量船拾遺」
...毀れやすいからこそ美しい...
山本周五郎 「青べか物語」
...早急にどうにかしなければならないということだ」「――彼はおれの婚約を毀した」第二の独り言はこんどは千久馬にも聞えた...
山本周五郎 「はたし状」
...べえ独楽は泥溝へぶち込もうと叩っ毀そうとなんにも云わないが...
山本周五郎 「半之助祝言」
...おとうさまが大事にしていらしった壺を毀(こわ)した...
山本周五郎 「やぶからし」
...全篇の風姿を打毀すことがあるのだから油断がならない...
夢野久作 「創作人物の名前について」
...毀(こわ)れ物を片付けたり...
夢野久作 「暗黒公使」
...何もかも一思いにブチ毀(こわ)してやれという気になって来たようだ……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...世の中の毀誉褒貶(きよほうへん)もまたおかしなものである...
吉川英治 「三国志」
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