...「無用に器物を毀すのは悪いと思うから...
芥川龍之介 「恒藤恭氏」
...夜の内にその装置を取り毀(こわ)してしまうつもりで...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...主を失った空家が取毀されたり...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...友人たちが故人の触(タッチ)を毀わさず残そうと...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...余念なく毀れた琵琶の手入れをしながらも...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざと此方(こっち)から毀損(きそん)する様な気がしたからである...
夏目漱石 「それから」
...観る者眉(まゆ)を顰(ひそ)めて「かかることは曹長にても事足りなん箱を毀(こぼ)つに少佐殿の手を労するはいと恐れ多し」とてこの頃より誰が言ひ初めけん少佐殿の事を曹長閣下とぞ呼びける...
正岡子規 「従軍紀事」
...ある種の科学にとつてはその本質的な特性を毀すことになり...
三木清 「消息一通」
...昔の小説に親の作った堂を毀(こぼ)った話もあるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...プラーゲから名誉毀損の告訴を受けるに及び...
山下博章 「「プラーゲ旋風」の話」
...この生活を毀(こわ)すことができるものか」正四郎は力んだ気持で...
山本周五郎 「その木戸を通って」
...もとのつるは毀(こわ)れたのだろう...
山本周五郎 「橋の下」
...早急にどうにかしなければならないということだ」「――彼はおれの婚約を毀した」第二の独り言はこんどは千久馬にも聞えた...
山本周五郎 「はたし状」
...その男が紀伊家の人間だとするとぶち毀(こわ)しになるから...
山本周五郎 「風流太平記」
...旧邸宅の大部分を取毀(とりこわ)して貸家を建てて...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...神道を揚げて排仏毀釈の挙に出づるとなせるもの...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...こんな店ぐらいはすぐ叩き毀(こわ)されちまう...
吉川英治 「新・水滸伝」
...今はこの画の毀損(きそん)し剥落(はくらく)した個所によって妨げられることなしにこの画を鑑賞している...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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