...一定(いちぢやう)どこの殿御の目にも二十(はたち)あまりに見えようず」などと...
芥川龍之介 「糸女覚え書」
...殿御に媚(こび)は賣り申さぬ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「五本の指」
...あの殿御なる野郎は...
海野十三 「心臓盗難」
...殿御を先ずもって介抱する義務があるからね...
海野十三 「地球発狂事件」
...尚一つ見逃がせないものは前述の如く上村源之丞座に鷹匠殿御用とした人足帳のあることである...
竹内勝太郎 「淡路人形座訪問」
...正徳歳中山内監物殿御盗被レ成候所...
田中貢太郎 「不動像の行方」
...姫(ひめ)さまの殿御(とのご)は何處(どこ)にござらッしゃります...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...一つは殿御手筥(てばこ)に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...殿御一身の御迷惑――」堺藤兵衛大手を拡げて立塞(たちふさ)がりましたが...
野村胡堂 「礫心中」
...若しもの時は後事よろしくお頼み申し候 尚私所有の遺物は大部分栄二へ御譲り下され度願上候父上は当分帰宅なき様子にて決して依頼心を起すことなく御身も自活の道を講ぜられ度願上候若し無事帰宅せば私も御身の滞在中その地へ参り種々心残りのこと伝へ置きたく思ひ居り候八月十日夜認む母より信一殿御許へ読み終ると彼は...
牧野信一 「スプリングコート」
...たいそう美しい殿御ぶりでもあるそうな...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...京水は官蔵を「富小路殿御内斎藤平蔵悴也」と書してゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...泰勝院殿御笑いなされ...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...あまつさえ殿御上京の御供にさえ召具(めしぐ)せられ候(そろ)...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...また一昨年松向寺殿御卒去の砌にも...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...然(しか)るところ松向寺殿御遺骸(ごいがい)は八代なる泰勝院にて荼(だび)せられしに...
森鴎外 「興津弥五右衛門の遺書」
...自身に藤倉大和殿御夫婦を訪(おとな)ひ...
夢野久作 「白くれない」
...自分のものとする殿御(とのご)を賭けて...
吉川英治 「大岡越前」
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