...尤も今は殺風景な材木置場になっていますが...
芥川龍之介 「雑信一束」
...男ばかりの殺風景な寮舎の生活は決して健全なものではなかったのである...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...こうまで殺風景な...
高見順 「いやな感じ」
...この殺風景な生活に一点の色彩を添え...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...赤ちやけた殺風景な山巒(さんらん)...
田山録弥 「時子」
...あまりに殺風景なような気がした...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...殺風景な酒宴になんの心残りがあって帰りそこなったのか...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...それは友情なんかの出来る経路としちゃ、殺風景な話だが、しかしそれだけに深かったんだね...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「グロリア・スコット号」
...殺風景なる境と人と...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...出勤刻限の電車の道伴(みちづれ)ほど殺風景なものはない...
夏目漱石 「門」
...這入(はい)らない先から聞しに劣る殺風景な家だと思ったが...
夏目漱石 「倫敦消息」
...屋根裏はもとの通り空虚(からっぽ)な殺風景なものになってしまうのだろう...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...最初は必らず何となく殺風景なものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...其殺風景なる有樣は...
福沢諭吉 「帝室論」
...これら不浄の物をして殺風景ならしめざるのみならず...
正岡子規 「俳人蕪村」
...あの殺風景な別荘とに限られていたのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...簾越しに秋風の通る殺風景な室に響いた...
「一本の花」
...そういう殺風景な駅のフォームにオフィスがえりの娘さんたちに交って立っていると...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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