...」殺風景なコンクリートの壁や床が...
江戸川乱歩 「怪人二十面相」
...飾りだなも何もない殺風景な小べやだった...
江戸川乱歩 「影男」
...あたりに水もない殺風景なものだ...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...これらも窮屈で殺風景な部屋に住んでいる結果として...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...何んでもヤンチャな世の中……殺風景なことが多く...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...客間と云うには余りにも殺風景なこの部屋の装飾にと云うつもりなのであろう...
谷崎潤一郎 「細雪」
...こんな満洲のやうな赤ちやけた殺風景な山や野ばかりあるところにやつて来たんだもの……...
田山録弥 「時子」
...いつもは毎日一日役所の殺風景な薄暗い部屋にのみ籠っているし...
寺田寅彦 「枯菊の影」
...殺風景な市内の風も...
夏目漱石 「明暗」
...この殺風景な都会のまんなかで...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...何たる殺風景な事だろう...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...趣味を主としたる譬喩は全く殺風景なる者に非ず...
正岡子規 「俳句の初歩」
...殺風景な自動車路もようやく終っていよいよ峠の山道が始まり...
松濤明 「春の遠山入り」
...簾越しに秋風の通る殺風景な室に響いた...
「一本の花」
...最も殺風景なトタン塀を七八尺にめぐらし...
宮本百合子 「犬のはじまり」
...殺風景な軍陣の間に...
夢野久作 「死後の恋」
...ピアノも何もない殺風景な部屋の中に...
蘭郁二郎 「腐った蜉蝣」
...中は土間に、三四脚の長床几(しょうぎ)を置いただけの、ひどく殺風景な、薄暗い店であった...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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