...決して殺風景な國民ではない...
會津八一 「趣味の修養」
...疊の上に食卓一つしかない殺風景な室だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...飾りだなも何もない殺風景な小べやだった...
江戸川乱歩 「影男」
...殺風景な留置室を頭に描いていた...
江戸川乱歩 「影男」
...農夫はそれを殺風景な熊手でなめらかな牧草をかきみだしてもぎとり無雑作にただ何ブッシェルとか何ドルとか計り...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...「さよなら!」さよなら!大きな声で「さよなら!」何国(どこ)の港も同じ殺風景な波止場の景色に過ぎないんだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...見るから殺風景なり...
寺田寅彦 「半日ある記」
...殺風景な段梯子を上つたりするのが...
徳田秋聲 「佗しい放浪の旅」
...ええです」殺風景な雛段を伝って...
火野葦平 「花と龍」
...殺風景な)〕な眺めである...
平林初之輔 「鉄の規律」
...殺風景な飾り付けも...
古川緑波 「富士屋ホテル」
...何たる殺風景な事だろう...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...趣味を主としたる譬喩は全く殺風景なる者に非ず...
正岡子規 「俳句の初歩」
...殺風景な生活をして居る者がある...
正岡子規 「病牀六尺」
...殺風景なる佞人を題としながら其の調の高きために歌が氣高く聞ゆるなり...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...あの殺風景な別荘とに限られていたのである...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...私の家は殺風景な青ペンキ塗りの板壁で...
夢野久作 「暗黒公使」
...およそ男同士の旅館の立ち際ほど殺風景なものはない...
吉川英治 「随筆 新平家」
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