...今でもまだごく殺伐な人間であるかも知れない...
大杉栄 「続獄中記」
...あたりの殺伐な光景とは不似合な平和なさまで...
武田麟太郎 「大凶の籤」
...残忍なる、殺伐なる、狡猾なる、□買ひかぶられることは苦しい恥かしい...
種田山頭火 「其中日記」
...殺伐な面も大いにあるが...
中谷宇吉郎 「ピーター・パン」
...なにか殺伐な事件がなかでおこりつつあるに相違ないと直感したのだ...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...旗本御家人(ごけにん)の殺伐な次男三男...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...殺伐な空気であったと見える...
長谷川時雨 「流れた唾き」
...斬り手の殺伐な表情が大写しになる度毎に...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...発作をおこす近因として殺伐な映画を十分に見せた...
浜尾四郎 「夢の殺人」
...どんな殺伐なことでもやりかねないような動物的な眼つきになって...
久生十蘭 「あなたも私も」
...この連中の度外れに殺伐なわけもこれでわかったが...
久生十蘭 「新西遊記」
...必死になって殺伐な呼び込みをしている様子である...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...殺伐な風采で、いきり立って来たりなどしたら、それだけ物笑いにされたろうと思った...
吉川英治 「上杉謙信」
...又、個人のあひだにも、殺伐な風や、詐謀や、油斷も隙もならない道義の頽廢があつた時代では、その各々も、何よりも武技を身に備へておくことが、力だつたに違ひない...
吉川英治 「折々の記」
...――それは暗黒下の殺伐な都に...
吉川英治 「私本太平記」
...殺伐な野武士はなお恐かった...
吉川英治 「新書太閤記」
...わけて殺伐な戦場ほどなお...
吉川英治 「新書太閤記」
...殺伐な光景でもある...
吉川英治 「平の将門」
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