...殷々(いんいん)と頭上に轟き渡って...
芥川龍之介 「妖婆」
...レールの上に狂奔乱舞する車輪の殷々(いんいん)たる響が耳底を流れてゆく――それだけのことの感覚で...
海野十三 「キド効果」
...殷々(いんいん)たる砲撃を開始した...
海野十三 「空襲葬送曲」
...その間に百雷の如き砲聲が殷々と轟く...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...不動瀑布は殷々(いんいん)として遠雷のような音をたてているが...
高頭仁兵衛 「平ヶ岳登攀記」
...六千八百メートル!殷々(いんいん)たる砲声は耳を劈(つんざ)いて...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...ヘーレー共にミケ,ネーの 45王を崇めて殷々の*霹靂遠く轟かす...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...殷々(いんいん)たる鐘の声が奮闘勇躍の気勢を揚げさせたことを説いていない...
永井荷風 「鐘の声」
...つづいて殷々(いんいん)轟々と天地の崩れる音...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日も遠く殷々(いんいん)たる砲声が聞える...
中島敦 「光と風と夢」
...火蓋を切つて朝霧の中に殷々と鳴り渡る...
牧野信一 「鵞鳥の家」
...時ならぬ時刻に大手御門の鐘楼の鐘がにはかに殷々と鳴りはじめ...
牧野信一 「サクラの花びら」
...砲声殷々たる戦闘裡に...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「予言者の家で」
...猶「関何人にして頼氏喪中の事を経紀する殷々此の如くなるぞ」と云つてある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...悲しげに殷々と響くのである...
横光利一 「欧洲紀行」
...号砲が殷々と続くたびに方向を転じて上空高く上って散って行く...
横光利一 「欧洲紀行」
...殷々(いんいん)たる警鼓(けいこ)の音(おと)...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ツアールの巨鐘(きょしょう)の殷々(いんいん)たる響きをききながら...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
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