...殷紅血を流すが如き夕燒の空を背にして進みゆくほどに...
大町桂月 「房州紀行」
...一輪の深い濃い殷紅色の大きな花は既に半ば崩れて三四片鉢の上に飜(こぼ)れ...
高濱虚子 「俳諧師」
...僕等はニューヨークの殷賑(いんしん)を想像しながら無数の摩天閣の聳ゆる市街を眺めても...
辰野隆 「パリの散策」
...その殷富(いんぶ)繁盛(はんせい)なるは泰西人(たいせいじん)のつねにこれを恐れ...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...それから以後の殷周の革命に及んで居りますから...
内藤湖南 「支那歴史的思想の起源」
...殷は夏に因り、周は殷に鑑み、周公に至つて大成した...
内藤湖南 「章學誠の史學」
...五殷たる砲聲、神代に響きて、萬古の雪を、今捲き落す...
夏目漱石 「從軍行」
...結局(けつきよく)麻雀界(マアジヤンかい)から抹殺(まつさつ)されるに到(いた)つたなどは甚(はなは)だ殷鑑(ゐんかん)遠(とほ)からざるものとして...
南部修太郎 「麻雀を語る」
...時ならぬ時刻に大手御門の鐘楼の鐘がにはかに殷々と鳴りはじめ...
牧野信一 「サクラの花びら」
...じつに屡々「殷々たる砲声」と云ふ可きところをダン/\たると云つた...
正岡容 「東京万花鏡」
...殷湯之に天下を讓りしが...
箭内亙訳註 「國譯史記列傳」
...此処の市は殷盛(いんせい)なものであった...
柳宗悦 「全羅紀行」
......
柳田国男 「海上の道」
...けれど首府の殷賑(いんしん)がそのまま朝廷の盛大をあらわすものとはいえなかった...
吉川英治 「三国志」
...いわゆる六街三市の人口やその殷賑(いんしん)は...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この山間城下の殷盛(いんせい)になずみ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...町屋の殷賑(いんしん)なさまや軒毎の営(いとな)みを見て...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...しかるにそれに次ぐ七篇の総論たる為政篇には夏殷周の礼が言及されている...
和辻哲郎 「孔子」
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