...けれどそれよりも皐月さんが羽織りをぬいで筒袖のはんてんを着て前掛をしめて櫛巻きにして全くお神さんになりすまされた様子はまた一段ちがひます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一二月号)」
...屍体のような色をした鱈(たら)やハドックとはまるで段ちがいである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...兼好法師は楽翁よりも段ちがひの文人だ...
種田山頭火 「其中日記」
...何となく孔子の教えよりは老子の教えの方が段ちがいに上等で本当のものではないかという疑いを起したのは事実であった...
寺田寅彦 「変った話」
...とかく己と段ちがひの劣弱者のみを愛憐するといふ人間一般のさもしい利己的な同情のもとにあつて天下に蟹本さんぐらゐ自由の天地をもつてるものはなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...段ちがいに少ない...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...代馬や種蒔爺さんに比べても段ちがいに少ない...
中村清太郎 「残雪の幻像」
...自分にできる嘘とか術策とはその段ちがいの力の差異を本質的に自分に有利なように抑えつけておくことはできなかったのだ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...美しさも優しさも段ちがいだと...
久生十蘭 「春雪」
...男とは段ちがいに...
火野葦平 「花と龍」
...心内の変化が段ちがいであった...
火野葦平 「花と龍」
...速力が段ちがいなので...
火野葦平 「花と龍」
...段ちがいの勝負よりも実力の伯仲した場合のほうが面白いのと同じである...
平林初之輔 「私の要求する探偵小説」
...松賀流は私たちの浅い歴史とは全く段ちがひの江戸聯綿の流派であつて...
正岡容 「巣鴨菊」
...もちろん腕が段ちがいというのではない...
山本周五郎 「花も刀も」
...悪の上では段ちがいなので...
吉川英治 「大岡越前」
...質も装備も段ちがいだ...
吉川英治 「三国志」
...まるで段ちがいに...
吉川英治 「平の将門」
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