...海岸には昨夜の名殘りおほ浪がうち寄せてる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...蜀山人の書き殘したる一筆...
大町桂月 「牛經」
...ひねもす波騷ぐ岸を辿りし名殘にやと...
大町桂月 「房州紀行」
...私たゞ一人が現世に殘つてそれを聞いてゐる...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...平治(へいぢ)の二度の戰(いくさ)を都の名殘に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...故星亨の殘黨たる郡市懇話會...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...殘らず眺めやうとして...
永井荷風 「鴎外先生」
...島原の殘黨七人の連絡係をつとめ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...百姓の子らしい堅實さの何處かに殘る樣子も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お守りと迷子札(まひごふだ)だけ殘して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...疑念の殘らないやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...洗練(せんれん)を經ない粗雜さの殘るのはどうしたことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...紛(まぎ)れもなく大膳坊覺方の無殘な姿だつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...燒いたものなら何處かに灰だけでも殘つてゐるかも知れない」「それぢや...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...科學が必然的に手をふれ殘してゐる不可知界を指摘して...
宮原晃一郎 「科學的の神祕」
...永遠に文藝史上に殘して置くべきものであらう...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...人間に共通した眞の幸福の實となるべきいかなることがらを殘して來たか...
横光利一 「悲しみの代價」
...私たちの祖先が殘して行つてくれたものには...
吉川英治 「折々の記」
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