...兎に角先生は我等の間に一つの問題になる言葉を殘して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...殘んの雪にはあらず...
大町桂月 「水戸觀梅」
...都に殘せし妻子が事...
高山樗牛 「瀧口入道」
...殘るは獨り幽愁の暗のみ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...夕しづかに風吹きて名殘の露は拂はれぬ風の情(なさけ)か嫉みにか問はんとすれど露もだし聞かんとすれど花いはず...
土井晩翠 「天地有情」
...活字の種類は現在殘つてゐる「和蘭文典セインタキシス」などからみて大小二種...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...今は僅かに殘る貯への中から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...部屋の手箱に入れて居りますが――」平次はお町殺しの常規を逸した殘酷さから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それが殘る一つの不思議です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妻は二兒を殘して家を去り...
萩原朔太郎 「氷島」
...殘るはたかだかかかる共同への努力のみとならう...
波多野精一 「時と永遠」
...もと藩王の住居であつた邸宅の部分が殘つて居り...
濱田耕作 「沖繩の旅」
...昨日(きのふ)河岸店(かしみせ)に何紫(なにむらさき)の源氏名(げんじな)耳(みゝ)に殘(のこ)れど...
樋口一葉 「たけくらべ」
...そして僅かにそこに殘つてゐた林檎は一つ殘らず何かに噛まれてゐた...
堀辰雄 「羽ばたき」
...たゞ一つ異樣な印象を殘されたのは...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...自分の持つてゐるものの總てが殘らず響を立てゝ表面へ現はれるのを覺える...
吉江喬松 「霧の旅」
...いまだに眼に殘つてゐる佳人がある...
吉川英治 「折々の記」
...我等と共に殘された一人の男はまざ/\と當惑と苦笑とを顏に表して立つてゐたが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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