...惜い事に、兄さん(英吉)も奔走してくれたんですけれど、可い機関がなくって、ほんの教育雑誌のようなものに掲(の)ったものですから、論文も、名も出ないでしまって、残念だからって、一生懸命に遣ってますの...
泉鏡花 「婦系図」
...これが砲撃や爆撃や雷撃でもって攻めて来られるのでありましたら、わが艦隊においてこっぴどく反撃する自信があるのですが、世界にめずらしい磁力砲などをもって来られたのでは、鋼鉄でできているわが軍艦は、まるで弾丸の前のボール紙の軍艦とかわることがありません」「ううむ、残念だが、これは困ったことになった」さすがに武勇にひいでた士官達も、怪塔ロケットの持つ磁力砲の威力のことを考えると、たいへんにおもしろくなくなりました...
海野十三 「怪塔王」
...ちぇっ、ざ、残念だ...
海野十三 「怪塔王」
...クンツが帰ったのが残念だ!」一時間たった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二十五歳になっていないのが残念だ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...残念だといふんでせう...
長塚節 「隣室の客」
...今考えると残念だなどと始終(しじゅう)話していた...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...死んでからああ残念だと墓場の影から悔(く)やんでもおっつかない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ソファの下にすっぽり入ることができないのが残念だった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...この麗人を一緒に持ちあげられないのが残念だ!』とでも言っているようだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼は哥薩克の誓ひを守りおほせなかつたことが返すがへすも残念だつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...残念だがハリーフィールデンには帰ってもらおう」メイが顔を真っ赤にして言った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...少女の共に交歓すべきを欠くは残念だ...
南方熊楠 「十二支考」
...残念だが死んだ杉永さんのためにも...
山本周五郎 「失蝶記」
...「残念だ……残念だ...
吉川英治 「剣難女難」
...……無念だ、残念だ、呉を亡ぼさぬうちに、自分たちのみが、こんな恩命に温まって無事泰平に暮しておるのは、相済まなくて仕方がない...
吉川英治 「三国志」
...残念だと仰っしゃるのか」「…………」「はははは...
吉川英治 「宮本武蔵」
...残念だ」「え...
吉川英治 「宮本武蔵」
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