...一生懸命に聞いてゐた私の記憶にすら残らないやうな何んの表情もない言葉でほんのお役目に被告の行為を非難して『四ヶ月の懲役...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...わたしの心の中には何の跡方(あとかた)も残らない...
魯迅 井上紅梅訳 「些細な事件」
...何も証拠は残らないのです...
江戸川乱歩 「影男」
...幾許(いくら)も残らないような苦しい三十日(みそか)が...
徳田秋声 「あらくれ」
...もう泣いたあとも残らないまでに...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...もはや何もあとに残らないものである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...後に残らないように致したいものでございます...
豊島与志雄 「夢の図」
...」「ではごちそうの代はあまり残らないね...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もう防寨には十個ばかりの弾薬しか残らない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...管理人の私にも何んかの責任があるわけですから疑念の残らないように...
野村胡堂 「九つの鍵」
...それでは身体にあんな血の色は残らない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...何人ぐらい戦死しましたか」「十八人……一人も残らない...
久生十蘭 「黄泉から」
...人間の宇宙には一切残らないのである...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...なに一つ頭に残らないのであった...
山本周五郎 「青べか物語」
...膏(あぶら)にはじかれて水滴も残らない...
山本周五郎 「風流太平記」
...実はそれだけの時間は残らないものと見るのが常識的ですが...
夢野久作 「暗黒公使」
...又一面から見て、能楽は絵や彫刻なぞと違って、後に残らない...
夢野久作 「能とは何か」
...信じ難いものを除いてしまえば後には何一つ残らないだろう...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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