...相手を殊更に意識する必要はないよ...
...この案件には殊更な注意が必要です...
...自分から殊更にアピールするのは得策ではないかもしれない...
...彼女は殊更に世間に気にされることなく生きている...
...失敗を避けるためにも、必要以上に殊更に気を遣いすぎず、自分らしい行動を心がけてください...
...吾人を以て殊更に詭弁を弄するものとなす勿れ...
石川啄木 「閑天地」
...實(じつ)にこれ等(ら)義勇(ぎゆう)の行動(こうどう)はそれが少年(しようねん)によつてなされたゞけに殊更(ことさら)たのもしく思(おも)はれるではないか...
今村明恒 「地震の話」
...殊更あの家を空家にして見せたところに...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私は殊更(ことさら)にそれらのものの原因について語ることを拒(こば)む訳でもない...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...殊更に涼しい形を装って見せたものかも知れないが...
太宰治 「不審庵」
...念のため一例を挙げれば「殊更腰を部分的に前後左右に振る所作を為さざること」など...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...殊更に冷淡に構え...
豊田三郎 「リラの手紙」
...又支那も殊更亂りがはしい國で...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...全体に色のない場末の町とて殊更(ことさら)強く人目を牽(ひ)く...
永井荷風 「深川の唄」
...殊更らしい顰めっ面をして万年青の前に跼んでいるのは...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...お抱えの歴史家は殊更に卑劣な曲筆を弄し...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...どんなふうに善処した」「殊更にあのような大胆な行為をしたのは...
久生十蘭 「魔都」
...一、兩便所は別段に注意け、折々清淨に掃除し、夏向は殊更、流行病などあるときは糞小便を日々取らせ置くべし...
福澤諭吉 「養生の心得」
...私は殊更に平気を装つては見せましたが...
牧野信一 「心配な写真」
...彼女の嘲笑が殊更に痛く...
牧野信一 「早春のひところ」
...「拙者(わし)が殊更其方(そなた)に向って話し度いと言うのは外(ほか)でもない...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...殊更、その風貌(ふうぼう)は、眉が美しく、鼻梁(はなすじ)が通り、口元が優しく緊(ひきしま)っているので、どちらかというと、業態(ぎょうてい)には応(ふさ)わしからぬ位、みやびてさえ見える...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...だから女が従来のカテゴリイでの女らしさを殊更らしく云々したり...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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