...相手を殊更に意識する必要はないよ...
...この案件には殊更な注意が必要です...
...自分から殊更にアピールするのは得策ではないかもしれない...
...彼女は殊更に世間に気にされることなく生きている...
...失敗を避けるためにも、必要以上に殊更に気を遣いすぎず、自分らしい行動を心がけてください...
...殊更に家庭の円満とか家庭の趣味とか...
伊藤左千夫 「家庭小言」
...私が殊更に全文を引用したのは...
宇野浩二 「茂吉の一面」
...殊更(ことさら)丈(たけ)も高い...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...然らざれば殊更(ことさら)に風景を指(ゆびさ)して嘆賞し若(も)しくは甚しく驚愕(きょうがく)するが如きさまをなせり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...殊更暑いと云はれた南方の長崎に択んだのか自分ながらも少しくその解釈に苦しむのである...
永井荷風 「海洋の旅」
...全体に色のない場末の町とて殊更(ことさら)強く人目を牽(ひ)く...
永井荷風 「深川の唄」
...八重その年二月の頃よりリウマチスにかかりて舞ふ事叶(かな)はずなりしかば一時(ひとしきり)山下町(やましたちょう)の妓家(ぎか)をたたみ心静に養生せんとて殊更山の手の辺鄙(へんぴ)を選び四谷荒木町(よつやあらきちょう)に隠れ住みけるなり...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...それからまたこの姿では机に向って事務をとって居た瞬間に畑へ飛び出して野菜を取って来ると云う様な場合に殊更不便を感ずるのである...
中里介山 「百姓弥之助の話」
......
長谷川時雨 「柳原※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子(白蓮)」
...大屋なれば傘屋の者へは殊更(ことさら)に愛想を見せ...
樋口一葉 「わかれ道」
...殊更(ことさら)...
久生十蘭 「鈴木主水」
...殊更に二人の美しい首と顏とを引立たしてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...「……」好い機会に出遇つた如く気附いた純造は殊更に感傷的な眼ばたきをして少年のやうに怫然として見せる...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...「何か用なの?」私は殊更に急に冷かに...
牧野信一 「砂浜」
...殊更(ことさら)これに山の字を加えて山ヂサと呼ぶ必要もないほどのものである...
牧野富太郎 「植物記」
...雪之丞とて、師匠の隣部屋に、宿る程の分際ではなかったが、弟とも、子とも言う、別種な関係があり、殊更、今度の江戸上りは、彼にとって、重大な意義があるのを、知り抜いている菊之丞故、わざと、身近く引き寄せて、置くわけだった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...雨の夜などは殊更である...
室生犀星 「愛の詩集」
...いずれも殊更(ことさら)にツクの音を濁っている...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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