...相手を殊更に意識する必要はないよ...
...この案件には殊更な注意が必要です...
...自分から殊更にアピールするのは得策ではないかもしれない...
...彼女は殊更に世間に気にされることなく生きている...
...失敗を避けるためにも、必要以上に殊更に気を遣いすぎず、自分らしい行動を心がけてください...
...殊更らにその輪廓の大きさと重々しさとを増した蝦夷富士は...
有島武郎 「秋」
...自分の弱味を殊更(ことさら)に捨て鉢に人の前にあらわに取り出して...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...いかなる事をか全畫圖をおもひ浮べしめむために殊更に數へ擧ぐべき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...チラリと見える足袋は殊更白かつた...
石川啄木 「菊池君」
...殊更に平氣を裝ふのではない...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...他の色々な道具類の中で殊更ら目立っていた訳でもありませんからね...
江戸川乱歩 「心理試験」
...一番若い馬鹿な狼が殊更しつこく...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...殊更暑いと云はれた南方の長崎に択んだのか自分ながらも少しくその解釈に苦しむのである...
永井荷風 「海洋の旅」
...」と馳(か)け出した為(た)めに殊更(ことさら)ほつれた鬢(びん)を直しながら...
永井荷風 「すみだ川」
...挙動の疎暴でないのを殊更うれしく思って...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...文七(ぶんしち)というものが元結こぐ車の響をば昼も蜩(ひぐらし)に聞きまじえてまた殊更の心地し...
永井荷風 「日和下駄」
...殊更に風雅をよそおわせたのである...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...ほういほい」と唄(うた)ひ畢(をは)つた時(とき)顏(かほ)が殊更(ことさら)に赤(あか)く成(な)つて汗(あせ)が吊(つ)るしランプに光(ひか)つて見(み)えた...
長塚節 「土」
...自然の色氣――それは避けないが、殊更に、女の匂ひを利用しようとはしなかつた...
長谷川時雨 「下町娘」
...殊更(ことさら)に落着いて...
平出修 「計畫」
...よ」とおしまいの「よ」を殊更にダブらせている...
正岡容 「我が圓朝研究」
...この殊更なる処に厭味あり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...殊更思ふこともなし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
便利!手書き漢字入力検索