...従って彼はそこで述べたことは彼の特殊な体質によるものとした...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...稚兒文殊(ちごもんじゆ)を描きました時も...
芥川龍之介 「地獄變」
...殊に背(せい)の低い猪首(いくび)の若者は...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...殊(こと)に手間のかかる養蚕などは出来ない相談も度を越してゐた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...殊に僕等日本人の船室は度(たび)たび大地震に見舞はれるのである...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...殊に永見は同時に上京した同郷人であるし...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...殊にえり際...
高村光太郎 「人の首」
...殊にも、おのが貴族の血統を、何くわぬ顔して一こと書き加えていたという事実に就(つ)いては、全くもって、女子小人の虚飾...
太宰治 「狂言の神」
...日本では殊(こと)にこの技術が昔から発達していた国で...
太宰治 「十五年間」
...殊に例えば金冬心(きんとうしん)や石濤(せきとう)のごとき支那人の画を見るがよいと思う...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...含水炭素殊に砂糖を多く与えたものは八十七日くらいで死んだ...
寺田寅彦 「話の種」
...これは何も今時出版する石版摺(せきばんずり)の東京地図を嫌って殊更(ことさら)昔の木版絵図を慕うというわけではない...
永井荷風 「日和下駄」
...この開攘(かいじょう)の二家ははじめより元素を殊にする者なれば...
福沢諭吉 「学者安心論」
...殊に、結末で、「先生」と「私」とが、兎の箱を荷ひながら帰つてゆくところは、自分がこの作から受け容れられた感じを、程よく、しつかりと引きしめた...
牧野信一 「海浜日誌」
...お関はお久美さんに対して何にも殊((ママ))った感じは持たなかった...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...殊に、明けて今日の三月十四日は、勅使、院使両卿の登場があり、将軍家奉答の式日中の大事の式日である...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...しかし、限りある財力で限りない兵は養えないし、殊に、実力と人品の双備な人物と見ても、戦後の長い経営を思うと、目前の必要を感じても、そうそうは召抱えられなかった状態であった...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...われわれの日常見なれている特殊の肉づきがある...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??