...殊更に平氣を裝ふのではない...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...それが殊にほかの土地の人よりも多く歌ふ人達なのですから...
江南文三 「相川おけさ」
...殊にお金は、他にもうける手段は、いくらでもあったでしょうに...
太宰治 「或る忠告」
...過去の日本や支那について特殊の学問的研究をするものには必要であるが...
津田左右吉 「〔『支那思想と日本』初版〕まえがき」
...武士という特殊地位そのものがなくなった明治時代以後に武士道が亡びたのは当然である...
津田左右吉 「日本精神について」
...だから日本には日本国民精神という特殊性をもったものが出来るわけだというのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...この論理は特殊の構成をもっている...
中井正一 「探偵小説の芸術性」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...殊に女貌の美しさは表から見た比ではない...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...藤原時代に出來た歌集、物語の類、殊に源氏が、惟り足利時代の縉紳にもてはやされたのみならず、武家及び其被官、家來、さては其また陪臣に至るまで、非常に盛な好尚を以て、此等の古文學に耽溺した...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...自分が自分の注意を振り向けようとする特殊な対象物というものもないんです...
深瀬基寛 「悦しき知識」
...――殊にその空を見入っていたようなあのときの眼ざしが...
堀辰雄 「菜穂子」
...絶対的飢饉ではなく貧困が人口原理の特殊的結果なのである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...我々の想像力は特殊的なものにおいてのほか樂しまない...
三木清 「人生論ノート」
...尾と(たてがみ)は殊に馬に近い...
南方熊楠 「十二支考」
...殊にその晩、彼の特徴は華やかに発揮された...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...各細部の性能の特殊化の方向にばかり向けられて居り...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それまではすべて位封であって特殊の場合を除けば一品親王もほぼ一千戸の位封をうけたに過ぎぬとすれば(久米氏...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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