...一層死物狂ひになるかも知れない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...『万葉』の歌は死物でなくして活物だ...
伊藤左千夫 「子規と和歌」
......
今村恒夫 「歩哨戦」
...死物の膽力とか、不動心とか云ふのは、ただ物に感じない無神經の虚飾に過ぎない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...蝋人形なんかのような死物ではありませんわ...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...死物狂いに抗弁をしたものです...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「自責」
...死物のようにぐったりしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それが死物狂(しにものぐる)いに荒(あば)れる時は危険の程度が測られない...
中里介山 「大菩薩峠」
...すべてが深夜にただならぬ物音を立てて死物狂いの吾輩の魂をさえ寒からしめた...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...死物狂いで追いすがって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺あ死物狂いであいつ等を叩き斬るから...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...死物狂いになりやがって...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...私は二匹の虎――嫉妬と絶望とを相手に死物狂(しにものぐるひ)の爭鬪をしたことであらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...死物狂いで喚き立てる光景を眺めたら...
牧野信一 「鬼涙村」
...生きた光のためには死物は笑談に過ぎない...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...死物狂いに手足を振り動かして火の海に背中を向けようとした...
夢野久作 「オンチ」
...本能の集合体也第一義人間の思う事は皆妄想である哲学でも宗教でも唯物思想でも何でも人類文化は全部妄想の文化である現代文化は第二義の文化であるこの文も又……である自然物は皆第一義の花を咲かし第一義の実を結んでいるのに人間ばかりは第二義の花と実を誇りとしこれがために第一義の真と美を犠牲にし軽蔑している汝が汝を支配する時汝は死物となる支配せず支配せられざる汝は生きた汝である自然の汝である...
夢野久作 「良心・第一義」
...死物狂いとなって...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索