...専制政治と智識階級の間の死物狂ひの闘争が国中に漲つてゐた...
伊藤野枝 「乞食の名誉」
...何等の能力もない死物もしくは虚無(といふ抽象物)に逆襲的壓迫力があるかの如く見なす思想が盛んになつたのは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...三機――が死物ぐるいに帝都の空へ迫っているではないか...
海野十三 「空襲警報」
...絶望の勇気を振うて死物狂(しにものぐるい)に邁進(まいしん)したが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...手も足も出ぬ苦しまぎれに死物狂(しにものぐるい)になって...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...また死物狂いの努力をして...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...書画骨董は死物なり...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...私も死物狂ひでやつて見ます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女の前髮がられて滅茶々々に毀(こは)されて居るところを見ると、曲者は後ろから女の前髮を押へて、右手に持つた簪(かんざし)を女の右の眼へ突つ立てたに相違ありませんが、そんな恰好になつて居て、死物狂ひの女が、自分の後ろに居る曲者の羽織の紐をり取れるものでせうか」「フーム」これは、仕方噺(ばなし)をするまでもなく、新三郎にもはつきり判りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――女は死物狂ひとなると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...死物狂いになりやがって...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...彼女は死物狂でようやく此の男の手から逃れたが...
浜尾四郎 「殺人狂の話」
...もう死物狂いだア...
久生十蘭 「魔都」
...死物狂(しにものぐるい)であばれ出した...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...死物狂で戸別訪問迄して對抗策を講じたが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...死物狂いに戦いつづけようとした...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...だから私も死物狂いに爪先を蹴立てた...
夢野久作 「怪夢」
...背水の敵は死物狂いになろう...
吉川英治 「三国志」
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