...死物(しぶつ)になるも同樣...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...三機――が死物ぐるいに帝都の空へ迫っているではないか...
海野十三 「空襲警報」
...彼は死物狂ひになつて交渉するだけの勇気が出て来る...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...絶望の勇気を振うて死物狂(しにものぐるい)に邁進(まいしん)したが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...かえってただ式に拘泥(こうでい)したる死物の道徳にあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...見張られるかな」「死物狂いで――」「死物狂いでは...
直木三十五 「南国太平記」
...それが死物狂(しにものぐる)いに荒(あば)れる時は危険の程度が測られない...
中里介山 「大菩薩峠」
...それで米友は死物狂(しにものぐる)いになったらしいのであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...相手は年功を経て野獣化したる家畜が絶体絶命の死物狂い...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...陣取った連中は死物狂で...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...死物狂いで逃げて行くのです...
野村胡堂 「江戸の火術」
...俺あ死物狂いであいつ等を叩き斬るから...
長谷川伸 「沓掛時次郎 三幕十場」
...私は二匹の虎――嫉妬と絶望とを相手に死物狂(しにものぐるひ)の爭鬪をしたことであらう...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...死物を念入れて写すような事弊に陥ったからであろう...
南方熊楠 「十二支考」
...あらん限りの死物狂いにアバレ初めました...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...いつものような死物狂い...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...死物ぐるいの厄介者を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...私を見るや彼女の情熱死物狂い(その頃喫茶店インタナショナルの芸術家は珈琲(コーヒー)とフランス菓子に驚歎(きょうたん)して昆虫類が今後人間に代ってエゴイズムと排他主義...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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