...死所を得たというものかも知れぬ...
太宰治 「乞食学生」
...彼は安政六年四月二十五日、書を象山に与えて、「幕府諸侯、何(いず)れの処か恃(たの)むべき、神洲の恢復、何れの処より手を下さん、丈夫の死所、何れの処か最も当らん」の三条を問い、かつ曰く、「僕、今生きて益なく、死するに所なし、進退これ谷(きわ)まる...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...便(すなわ)ちこれ死所...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...わしは、師に及びもつかぬ下根であるが、只一つ、死所を得た...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...高琳寺を死所(しにどころ)ときめたのである...
森鴎外 「阿部一族」
...」「わたくしの柏軒先生は死所を得たものだと云ふのは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...」その三百二十二わたくしは柏軒が死所を得たと云ふ松田氏の談話を記して...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...せめて死所を誤らぬだけが...
山本周五郎 「風流太平記」
...俺の死所(しにどころ)は」と...
吉川英治 「黒田如水」
...ただ清節と死所にたいして...
吉川英治 「三国志」
...正成兄弟はここをさいごの死所とえらび...
吉川英治 「私本太平記」
...ここを自分らの死所に借りることの罪深さを痛感した...
吉川英治 「私本太平記」
...……ならば正成も死所を得て満足したろう」「いかがかは存じませぬが」「さむらいの本懐(ほんかい)だ...
吉川英治 「私本太平記」
...ここは飽くまでそれがしの死所でござる...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼も死所(ししょ)を心がけた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その方たちも思いのままよい死所を得るがよい...
吉川英治 「新書太閤記」
...それがしもどこぞ死所を求めましょう」「わしもこのお首級を...
吉川英治 「新書太閤記」
...熊本に死所を得る時代までは...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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