...それは自然が歳々(としどし)の復活を營むあの大實驗室へ行くのだ...
レミ・ドゥ・グルモン Remy de Gourmont 上田敏訳 「落葉」
...これをおもへば繁栄豊腴(はんえいほういゆ)の大都会(たいとくわい)に住(すみ)て年々(ねん/\)歳々(せい/\)梅柳(ばいりう)※色(ぜんしよく)の春を楽(たのし)む事実(じつ)に天幸(てんかう)の人といふべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...歳々の夢を抱いて...
薄田泣菫 「森の声」
...今日まで百貨店からは年々歳々欧米に人を派遣して...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...人間の飲食物に対する嗜好は年々歳々高尚に趣くから...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...歳々年々斯の如き形態を執って進んで行くうちに幾多の俊秀を見出す事が出来る...
高浜虚子 「俳句への道」
...來る歳々を氣樂に送つて行く婆さんは...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...散歩、買物いろ/\、やつぱり飲みすぎた、胃は何よりも正直だ!駅で、出征の山口兵を見送る、万歳々々、みんな朗らかで元気で、心強く感じた、万歳々々...
種田山頭火 「其中日記」
...小学生の万歳々々を聞いて涙ぐましく...
種田山頭火 「旅日記」
...如此(かくのごと)き社会においては年々歳々人相異るも年々歳々事相同じであって...
津田左右吉 「流れ行く歴史の動力」
...野生の鳥獣が地震や風雨に堪えるようにこれら未開の民もまた年々歳々の天変を案外楽にしのいで種族を維持して来たに相違ない...
寺田寅彦 「天災と国防」
...されば欧州諸国の人民は年々歳々いくばくの軍費を負担するか...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...庭の樹を見ても年々歳々同じからずして...
新渡戸稲造 「自警録」
...努(つと)めて幼少の時に描(えが)いた理想を養(やしな)うことは年々歳々(ねんねんさいさい)枯(か)れゆく心の色香(いろか)を新たむるの道であろうと信ずる...
新渡戸稲造 「自警録」
...年々歳々――うんぬん...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...そこで年々歳々村祭りの日ともなれば...
牧野信一 「バラルダ物語」
...かつての年、正成がみかどの召(めし)にこたえて、みずからここの館(たち)も焼きすてて千早(ちはや)の上にたてこもったときは、もうこの桜も枯死したかと惜しまれたが、年々歳々、春が来れば、花はこの老木からまえにもまして万朶(ばんだ)にたわわな精を咲かせた...
吉川英治 「私本太平記」
...年々歳々の除夜の鐘には...
吉川英治 「随筆 新平家」
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