...まことに傍(はた)で見ていて歯がゆい限りだ」と...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...それほど歯がゆいことはなかったのである...
犬田卯 「米」
...歯がゆい程従順に男のあとに従った...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...おっとりした歯がゆいほどに善良な傍観者として...
太宰治 「春の盗賊」
...ずいぶん歯がゆいほど...
太宰治 「皮膚と心」
...死にかかつた犬をみるときのやうな歯がゆい感覚が...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...九月二十三日〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 島崎鶏二筆「牧草」(一)と野間仁根筆「越後毛渡沢溪流」(二)の絵はがき)〕(一)二十三日この絵をみると悪く親父の今日の気取り方に似た息子という歯がゆい気が致しますね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...歯がゆいようにノロノロとそれらは筆の先から出て来る...
三好十郎 「恐怖の季節」
...そんなのとは反対に歯がゆいような女でも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...息子(むすこ)や娘は母の態度を飽き足りない歯がゆいもののように思って...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いわば歯がゆいような凜(りん)とした美しい顔をあげた...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...杉戸の男女みたいな型の恋を至上みたいに思って歯がゆい真似ばかりやって来たようなものだった...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...中国攻略の軍を決断なさらぬのか……官兵衛は実に歯がゆいと思います」酒間のはなしには...
吉川英治 「黒田如水」
...聞くも歯がゆい仰せではある...
吉川英治 「三国志」
...『日が経てば経つほど、こうなるのが人心の当然じゃが、それにせよ、歯がゆい有様...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そして、歯がゆい弟共に、腹が立つと共に、(都も都だし、田舎もこれだ...
吉川英治 「平の将門」
...歯がゆいやつは天堂一角...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...こんな歯がゆい男を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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