...是に於て、革命軍の武威、遠く上野、信濃、越後、越中、能登、加賀、越前を風靡し、七州の豪傑、嘯集して其旗下に投じ、剣槊霜の如くにして介馬数万、意気堂々として已に平氏政府を呑めり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...物々しい甲冑(かっちゅう)を着たクリスチャン五世の騎馬像――一ばんには単に馬(ヘステン)と呼ばれている――が滑稽なほどの武威をもってこの1928の向側のビルディングの窓を白眼(にら)んで...
谷譲次 「踊る地平線」
...その目的は従来の英国のややもすれば武威を外国に振いて侵掠主義を実施することあるを憂い...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...就中(なかんずく)武威世に輝きし英吉利(イギリス)は...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...彼の武威に壓せられて國書御受取あらば...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...清正伝来の槍を堂の礎にあて折って武威の竭(つ)きたるを示したとある...
南方熊楠 「十二支考」
...石器時代には斧や槌が武威を示す第一の物だった遺風で...
南方熊楠 「十二支考」
...その武威に、その文化に、東洋の新興民族として、全世界の眼を瞭(みは)らした日本人の化の皮は、その首都の名に於て、美事に引っ剥がされてしまったのであった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...滴(したた)るばかりの緑の野に金光赫々(かっかく)として輝くファラオの武威は...
夢野久作 「鼻の表現」
...その武威にあらまし慴伏(しょうふく)してしまったが...
吉川英治 「三国志」
...その武威を示せば示すほど...
吉川英治 「三国志」
...わが大国の気象も真の武威も知らんのでそんな囈言(たわごと)を申すとみえる...
吉川英治 「三国志」
...丞相の武威と温情に敵し難いことを悟って...
吉川英治 「三国志」
...今やこの王の武威は隣界の天竺(てんじく)をもおそれさせている...
吉川英治 「三国志」
...単なる征夷将軍の武威一徹とは大いに異なるものがある...
吉川英治 「三国志」
...わが君の武威が増すわけでもありません」信長は...
吉川英治 「新書太閤記」
...やたらに院中や民衆の間に武威を張るなど...
吉川英治 「随筆 新平家」
...大いに武威を謳(うた)っているうちに気が変になったという男の話があるが――今夜の裸男に...
吉川英治 「宮本武蔵」
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