...從つて荷風君との交際も絶たれて居たが此間に荷風君は...
生田葵山 「永井荷風といふ男」
...此間(こなひだ)やつた臨時種痘の成績調やら辞令やらを写して居ながらも...
石川啄木 「病院の窓」
...そしてつい此間は...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...此間の信ちやんの誕生日にお姉ちやんからの贈物の電氣ミシンもいつ迄も調法するわね』と申しましたら『母さん...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...それは此間から新道(しんみち)で見料を取つて見せてゐる大きい鰐(わに)を見に行きたいと云ふのである...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...此間(このあひだ)買つた清水焼はどうした...
永井荷風 「一月一日」
...まだ此間の樣に思はれるのであるが...
長塚節 「痍のあと」
...此間、ある書物を読んだら、ウエーバーと云ふ生理学者は自分の心臓(しんぞう)の鼓動を、増したり、減(へら)したり、随意に変化さしたと書いてあつたので、平生から鼓動を試験する癖(くせ)のある代助は、ためしに遣(や)つて見たくなつて、一日(いちじつ)に二三回位怖々(こわ/″\)ながら試(ため)してゐるうちに、何(ど)うやら、ウエーバーと同じ様になりさうなので、急に驚ろいて已めにした...
夏目漱石 「それから」
...全く此間(このあひだ)浅草の奥山(おくやま)へ一所に連(つ)れて行(い)つた結果である...
夏目漱石 「それから」
...此間中流行(はや)った言葉を拝借すると...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...此間(このあひだ)文庫(ぶんこ)を屆(とゞ)けてやつた禮(れい)に...
夏目漱石 「門」
...此間から昨夜までのことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此間も、家の人達と一緒に眼を覚ましたので、朝の御飯が済むと、涼しい落葉松林の中へ散歩して、一人で自分の影を見ながら汗ばむほど踊つてみました...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...「女ばかりもいゝものね……時ちゃん此間あってよ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...――「泳ぎ位ゐ三日も練習したら出来さうなものだがな!」私は、此間うちから、かくれて読んでゐた水泳術の本を、鍵のかゝつた本箱の抽斗しから取り出して来て開いた...
牧野信一 「「或る日の運動」の続き」
...私は此間或る雑誌で友達に宛てた手紙の一節に...
牧野信一 「ピエル・フオン訪問記」
...此間江戸にある蘭軒は病のため引込保養をしてゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此間に品が四十五歳の時...
森鴎外 「椙原品」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??