...流石(さすが)に新井白石は此の間の消息を解せしが如し...
芥川龍之介 「大久保湖州」
...』此の間に家来達は...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...十数箇年に亘る此の間の私の米櫃(こめびつ)仕事は...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...此の間の出水で泥だらけになつた裏の縁鼻(えんはな)へチヤブ台を持ち出して...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...けれども其処にいるとすれば、何れ長田のことだから、此の間も、あの「本当に何処かへ行くか知らん?」と言っていた処を見ると、遣って行くに相違ない...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...此の間に於ける伊藤侯の措置は實に迅雷疾風の如くなりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...此の間の手紙は自分の眞意ではないといふやうなことを具さに書いてやつた...
長塚節 「開業醫」
...此の間わたしや此の子がお茶を飲んで寝た朝起すのに一骨折だつたから...
中原中也 「耕二のこと」
...どうして? 此の間...
林芙美子 「浮雲」
...此の間の部屋とは違つてゐたが...
林芙美子 「浮雲」
...此の間、何年か相立ち申し候...
古川緑波 「神戸」
...此の間、学校で修身の時間に「この身体は両親からさづかつたものだ、吾々は身体を大切にしなければならない、それが先づ第一の孝行である...
牧野信一 「親孝行」
...此の間で試験はお終ひになつたツてえんだから...
牧野信一 「疳の虫」
...」「お前は此の間からそんなことばかし云つてゐるね...
牧野信一 「蛍」
...つい此の間、長野の町の女學校の生徒が、姙娠のからだを此處に捨てた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...それはわしが此の間ひよつくら見附け出したから其所(そこ)に取つといたがな...
宮地嘉六 「煤煙の臭ひ」
...(間、一寸躊(ためら)った後)あなた、此の間、よし子さんのところへお招(よ)ばれして行ったね、お祭とかで...
森本薫 「みごとな女」
...あさ子 (椅子を卓の方へ寄せ)此の間持って帰った人形...
森本薫 「みごとな女」
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