...『此の間ね...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...此の間父から知らせてよこしました...
伊藤野枝 「書簡 木村荘太宛」
...此の間三人の男が...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...凡そ此の間巉巖長く連亙し...
大町桂月 「金華山」
...それが、此の間、上野の美術館に行く途中、向うから白衣の兵隊さんが歩いていらっしゃいました...
太宰治 「俗天使」
...此の間と打って変って今晩は...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...此の間或る不幸な女に逢つて其經歴を聞いた...
長塚節 「教師」
...それは一体誰の指金(さしがね)なんだい」「黙れ黙れッ」「此の間から父さんが...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...「へえ……本当? 何時ですの?」「此の間...
林芙美子 「浮雲」
...私も、そんな事を、此の間、考へた事あつたのよ」お互ひの心の交流のなかに、少しづつ、死の意識が薄昏(うすぐら)い影になつて、眼底を掠(かす)めた...
林芙美子 「浮雲」
...此の間「都」の記者が僕を海棲動物と言ったが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...此の間から三郎のこときいてゐるので苦言を呈するつもりでゐたところ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...部屋も、此の間泊った、二階のなじみの部屋へ通される...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...実は此の間同僚と一しょに偶然その前を通りかかった時...
堀辰雄 「菜穂子」
...」「お前は此の間からそんなことばかし云つてゐるね...
牧野信一 「蛍」
...周三は此の間、お房の邪魔(じやま)にならぬようにと氣を遣(つか)ツて、彼方此方(あつちこつち)と位置を移しながら、ポンとして突ツ立ツていた...
三島霜川 「平民の娘」
...「あの方は、私、級中で一番嫌いだわ、此の間もね、お裁縫室の傍にね、ホラ南天の木があるでしょう、彼処で種々お話をしていた時、私が何心なく、芳子さんにね、貴女は何故此の学校へお入りに成ったのって伺ったのよ...
宮本百合子 「いとこ同志」
...あさ子 (椅子を卓の方へ寄せ)此の間持って帰った人形...
森本薫 「みごとな女」
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