...此の上もない幸福な事だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...蜂は此の上はないといふやうな熟練した幾何学者だ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...前から見ても後から見ても此の上ない様子だと思ってホクホク物で居るのも可笑しい...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...此の上あいつが飛び出して来たら...
太宰治 「新ハムレット」
...何卒(どうか)此の上とも体を大切にされて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...此の上は高徳の聖(ひじり)を聘(へい)してその法力に縋(すが)ろうと云うことになったが...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...近代の大阪が生んだ稀有な画人の俤を偲ぶのに此の上もないよすがになると思う...
谷崎潤一郎 「大切な雰囲気」
...此の上の品のよい頬にのぼるものは...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...此の上政府と衝突して解散を重ぬるは国家の不利益なりと...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...出來た材料が果して目的通りのものであるか否かを充分試驗せずして使用する事は此の上もない危險であります...
豊田喜一郎 「準備は出來たトヨタは邁進します」
...わが医師わが身に禁ずるに甘きものを以てしたるは或は此の上もなき幸いであるやも知れぬ...
永井荷風 「砂糖」
...彼の・唯一無二の・此の上なく楽しい制作方法であった...
中島敦 「光と風と夢」
...暖かい日は土いぢりの芋掘りには此の上もない日和である...
長塚節 「芋掘り」
...死んでも本望――此の上何を望むべきか...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...美しい日輪の下で久し振りにボルトの頭へスパナアを合わせたりするのが此の上なく嬉しかった...
牧逸馬 「上海された男」
...そして士族の娘であった私の母を此の上もなく不快にし...
松永延造 「職工と微笑」
...あまり斟酌(しんしゃく)なく話し込んだ事を此の上もなく後悔した...
松永延造 「ラ氏の笛」
...此の上宝物まで戴いては...
横光利一 「火の点いた煙草」
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