...此(こ)れ男子擔當(たんたう)の志此(かく)の如きを謂ふなり...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...何卒(なにとぞ)、私心根を不憫(ふびん)と思召(おぼしめ)され、此儀のみは、御容赦下され度候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...此矢の乙女の手に触るるに及んで...
高木敏雄 「比較神話学」
...此処ではわざとそれをあとにして...
田山録弥 「小説新論」
...今度は此方を向いて...
田山花袋 「道綱の母」
...此レ孟徳ガ周郎ニ困(くるし)メラレシトコロニアラズヤ……」「まだかい」仏頂寺弥助が渋面をつくると...
中里介山 「大菩薩峠」
...一體此所へ開業するといふことが僕の本意ではなかつたのだ...
長塚節 「開業醫」
...『お前が此のコツプを弄んではならぬ...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...宿直の者に此(この)大特種を報告した上...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...お前は暫らく此處に居るがいゝ」「へエ――」「俺は少し行つて來るところがある」「あれは一體...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼方此方歩きまはりましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「驚いたね、親分」「ところで、此男を、音も立てさせずに、縊り殺せるのは誰だと思ふ」平次は八五郎の顏を見ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此處まで飛んで來ましたが」「來るに及ぶものか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此上私は苦悶を重ねたくはないのですから...
平出修 「計畫」
...此處の岬より少し高き地へ上れば朝鮮の山よく見ゆるよし...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...此年文政十年の三月二十二日に作られたことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...桑原氏は明治十四五年の頃此に移り来つたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此年狩谷氏では懐之(くわいし)が四十歳になつて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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