...たじろがずに之を正視する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...今日事実を正視するものにしてこの論旨に反対するものは恐らくあり得ないのであって...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...無慙(むざん)な死骸を正視するに耐えず...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...「藤戸」の怨霊の面は舞台の上で長く正視するに堪へない程物すごく人に迫る...
高村光太郎 「能の彫刻美」
...この無残(むご)たらしさだけは正視することができなかったとみえて...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...正視するときよりもむしろ少し横目に見るときにこの見かけの移動の感じが著しく...
寺田寅彦 「人魂の一つの場合」
...初めて正視することができた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あえて自己を正視することの不可能...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...顔を挙げて正視することなく...
豊島与志雄 「聖女人像」
...思わず顔を蔽って正視する者が無かった――とも伝えられました...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...房子は不思議なことに嫉妬の感情を交へないでマダム達を正視することが出来た...
原民喜 「五月」
...誰も彼を正視することはできなかつたのだ...
ビョルンステェルネ・ビョルンソン Bjornstjerne Bjornson 宮原晃一郎訳 「鷲の巣」
...物を正視することに尽きる...
藤島武二 「画室の言葉」
...ものを正視するに余りに弱くなっていることに感づいた...
室生犀星 「蛾」
...今のうち見るべきその心を正視する恐怖に耐え得せしめようと企てた東野の心底は...
横光利一 「旅愁」
...ようやく正視することが出来た頃おいである...
吉川英治 「新書太閤記」
...彼は彼女を正視することができて――「私を...
吉川英治 「平の将門」
...右の事態を正視することが必要であると考える...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索