...――己は正直に白状する...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...可成り正直に心からの聲を出して書いた事があつた...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...けれども人がせっかく心を落ちつけて正直に語り続けているその中途で失敬して行くのは...
岩野泡鳴 「猫八」
...「君も男子だらう――あれだけはツきりと僕に委託して置いて!」「そりやアおれから云ふことだぞ――どうして君アおれのその委託を正直に實行しない? この本人の樣子を見ろ!」義雄は顎でお鳥の方を示して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...その心持をもっとも正直に抽象的に言ったのに...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...そしてもし正直に自分に与えられただけの権利以上に決して貪ることを知らぬ人間がこの世にあるなら...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...『正直にお答えを...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...三四郎は正直に午前十時半ごろ学校へ行ってみたが...
夏目漱石 「三四郎」
...マスグレイブ先生」「まあ正直に言えば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...一方では正直に勇敢だった人々を益々強固な抵抗におき...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...そんな無理は言はずにゐてほしいと男は正直に言つた...
室生犀星 「はるあはれ」
...正直にいふと甚だ不快である...
百田宗治 「百鬼園讃」
...かえって正直にやらざるをえなくなる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「正直に云ってごらん...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...いつ見ても活活として美くしく好ましきかなあだし人のそを罵るも正直に罵るなれば亦美くし...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...彼は正直に自己の考えちがいを謝し...
吉川英治 「三国志」
...お通という女性が故郷(くに)にあることを正直に洩らしたのがわるかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...正直にすぐ松の根元へ行き...
吉川英治 「宮本武蔵」
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