...さては今まであの女を真(ま)正直に信じていた自分はまんまと詐(いつわ)られていたのだったか...
有島武郎 「或る女」
...正直に淋しさうな顔をして見せて...
太宰治 「當選の日」
...今年の春の日光を受けるとまた正直に若芽を吹き出して来た...
寺田寅彦 「蜂が団子をこしらえる話」
...という点を正直に告白した形である...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...それをその現象のまま正直にとるなら...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...彼れ政友會に入るに臨み、極めて正直に、有りのまゝに、自己の心事を人に語りて曰く、我家の資産は、祖先が政治上に於て獲得したるものなり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...正直に働くのはよいことだが...
豊島与志雄 「女と帽子」
...「よし、正直に言うなら、縄だけは勘弁してやる、次第によっては、御慈悲を願ってやらないものでもない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...正直に言って、日本国土を無差別爆撃し、無辜の市民を殺害した上、捕縛された敵国軍人が、国土防衛に任ずる軍隊から殺されるのは当然だと思った...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...一体フランス人は正直に身の上話をするものだが...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...署長なら真っ正直に振る舞うはず...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...正直に申せば、わしだとて、そう言う根性は、無いとも言われぬかも知れぬ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...正直に訊いてよかったと...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...正直に申し上げたんだけれど...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...正直に云ってしまえ...
山本周五郎 「青べか物語」
...途中でたくさん欠いたというじゃないか」「ええ」「正直に詫びようともせず...
吉川英治 「新書太閤記」
...かえって正直に理解される現状の世の中の悪さと...
吉川英治 「源頼朝」
...ほかの旅人へも正直に働くだろう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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