...正直なひまはり草よ...
大手拓次 「藍色の蟇」
...正直な農夫(ひやくしやう)め...
薄田泣菫 「茶話」
...或る正直な人から聞いた話であるが...
太宰治 「横綱」
...それさい察してもらえたらさっきの書付お貸ししてもよろしいのんです」いいますのんで、「察してくれいうて、どんな工合に察したらええのんですか」いいましたら、「正直なとこ、僕は何より、あんたが園子さんを離縁しなさるようになるのんを恐れるのんです...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...あまり正直な満州ファンを沢山造り過ぎるのは...
戸坂潤 「社会時評」
...春陽堂も其頃は今日とは違つて正直な好い本屋でした...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...正直な地方農民はそれにおびやかされて泣き寝入りになる例も随分ある...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...かつ正直なるとにありと主張するは正当の説にして...
新渡戸稲造 「我が教育の欠陥」
...おまえさんの正直な美しい恋のまことが...
長谷川時雨 「九条武子」
...不正直な取引者が恐れる...
アーサー・ヒル・ハッサル Arthur Hill Hassall, M.D. 水上茂樹訳 「食品とその混ぜ物処理」
...「勝負は始まったのだから!」「君の方で正直な人間にふさわしい指し方をしない以上...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...寡婦(ごけ)で、世事にはうとい女のことでございますもの、あんたさん、正直なところ、ちっとも訳の分らない、ああいうことで妾を騙かすのは、そりゃもう朝飯まえのことでござんすよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...旅行も行ってみたい半分、気億劫半分よ、正直なところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...おめえはそれでも正直な人間かい...
室生犀星 「命」
...まっ正直な人間ですからね」鉄「分るものか?」と苦笑して去って行く...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...正直な表現でいへば...
吉川英治 「折々の記」
...正直な人間となって...
モーリス・ルプラン 菊池寛訳 「奇巌城」
...土用なかばに秋風ぞ吹くの正直な俚言がそのころどれだけ私には身にひゞいて聞えて來るであらう...
若山牧水 「樹木とその葉」
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