...自己が正しくないことであつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...世の中のいろんなことが正しいとか正しくないとかそんなことがとても一々考えられるものじゃない...
伊藤野枝 「転機」
...環境に於(お)いて正しくないところがあります...
太宰治 「燈籠」
...正しくないものに眼を閉(ふさ)ぐことの出来た其頃の頭脳には...
田山録弥 「春雨にぬれた旅」
...更科源蔵氏採集――『北海道伝説集』171ページ)(7)地獄穴という訳語は正しくないので“いわゆる地獄穴”とした...
知里真志保 「あの世の入口」
...私は仙臺の發音の正しくない事は豫てから聞いて居たけれども...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...基本──小学生に──目盛りの正しくない物差しを用いると...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...右の結論は正しくないのではないか...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...そんな非難こそ正しくないでしょう...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...眠っているのだろうか? あるいはほんとうに気分がわるいのだろうか? あるいはまた、こんなに低くノックするのはKにちがいないと気づいて、ただその理由から居留守をつかっているのだろうか? Kは、彼女が居留守をつかっているのだ、と考え、いっそう強くノックし、ノックに返事がないので、ついに扉を慎重に、何か正しくない、そのうえ無益なことをやっているのだ、という感情がしないでもなかったが、あけてみた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...もし神が私のことで娘達を有罪にするなら、神は正しくない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ショウブは白菖と書かねば正しくない...
牧野富太郎 「植物知識」
...その結果が正しいか正しくないかを検証してみなかったからの過であった...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...どこまでも正しくないこととして...
宮本百合子 「結集」
...正しくないだけでなく...
三好十郎 「その人を知らず」
...ちょうど信仰の目標が正しくない時迷信に堕するのと同じである...
柳宗悦 「工藝の道」
...蓑を「簔」とも書くが正しくない...
柳宗悦 「蓑のこと」
...いずれが正しくないといえるのか...
吉川英治 「私本太平記」
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