...自然の暴威をせき止めるために人間が苦心して創(つく)り上げたこのみじめな家屋という領土がもろく小さく私の周囲にながめやられた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...なぜだろう? なぜ彼は遥々(はるばる)友を訪問して戸を叩くことが出来ないのだろう? 叩いたからと云って咎(とが)められるのでもなければ彼が叩こうとする手を止めるのでもない...
李光洙 「愛か」
...内中(うちじゅう)で止めるのも肯(き)かないで...
泉鏡花 「霰ふる」
...その八掛け八十円だけの製造に止める...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...主人公は時々それに背中を凭しかけうとしては止める...
高濱虚子 「俳諧師」
...このふざけたいたずらの張本人を突き止めるつもりだと告げました...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...嵩(かさ)にかゝる晴代を止めるものもあつた...
徳田秋声 「のらもの」
...それは所謂社会学であることを止めることこそ必要だろう...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...夫が直観であることを止めることなくして...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...而も分量は彼女の指定だけに止めること...
豊島与志雄 「自由人」
...まず流言蜚語の洪水を防ぎ止める必要がある...
中谷宇吉郎 「流言蜚語」
...この上は武家と争うことを止めるのみならず...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...――ニーチェ――他の一人は絶頂に足を止めると...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...競馬にさそはれたが止める...
牧野信一 「私の一日」
...結婚したら絵を止めるようにと忠告したケーニヒスベルクの父シュミットのところへ...
宮本百合子 「ケーテ・コルヴィッツの画業」
...こういう興味深いみものを途中で止めるような...
山本周五郎 「青べか物語」
...ここには只売り物としての堕落方面を述べるに止める...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...まだその男を突き止めることができなかった...
吉川英治 「旗岡巡査」
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