...滅びるものに昇潮(あげしお)も来ないそこでは智慧が歓びで...
ウイリヤム・バトラ・イエーツ 松村みね子訳 「心のゆくところ(一幕)」
...ひた泣きに涙を流した後の歓び――さういつたやうな静かな快活さがあたりに流れました...
薄田泣菫 「雨の日に香を燻く」
...同じ水の形をとった歓びであり幸いである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...神妙な意気込みと歓びとが見えた...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...この夜明けに 幾万の眼をひらく子らは 甍に重なる甍を跨がり 海へなだれる起伏の昏い涯を馳つて 彼等その生長の日々に何を歓び歌ふであらうか...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...みんな歓びの微笑をした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...二人のどちらが優って美しいか私には分らなかった「死」は「愛」のようにも見え「夢」の眼のなかに私は「歓び」を見たのであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...情の織手」そう言った時その人は同時に「愛」であり「歓び」であり...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「最後の晩餐」
...自分に手のとどく限りの歓びを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「小フリイデマン氏」
...生の歓びを知らぬ間(ま)に...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...私はこの本は今日の生活からかけている生きる歓びをつよく...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...来(きた)り訪(と)うごとに歓び迎えた...
森鴎外 「渋江抽斎」
...先生は、ずるい接吻はつよい花の香りのよう唇は唇を求め呼吸は呼吸を吸う蜂は蜜を求めて花を射すつよい抱擁のあとに残る、涙女だけしか、知らないおどろきと、歓びと愛しさと、恥ずかしさ先生はずるい先生はずるい忘れられない五月三日***“死ぬ気で! 死ぬ気で恋愛してみないか”“死ぬ気で、恋愛? 本当は、こうしているのもいけないの……”“有るんだろう? 旦那さん、別れちまえよォ、君は、僕を好きだよ”“うん、好き...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...」千鶴子の文面に表われた歎きや歓びは...
横光利一 「旅愁」
...何をお歓びですか」と...
吉川英治 「三国志」
...偉なり偉なり」と曹叡(そうえい)は歓び眺めて...
吉川英治 「三国志」
...どんなにお歓びかとぞんじます」「彼女(あれ)は……もう幾歳(いくつ)になったかのう」「五十六...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...訛(なま)りのひどい言葉に――しかし心からの歓びを現わして告げるのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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