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饗庭篁村 「木曾道中記」
...六十何銭かを歎ずるのは勿論贅沢(ぜいたく)の沙汰(さた)であろう...
芥川龍之介 「十円札」
...椎の葉の椎の葉たるを歎ずるのは椎の葉の笥たるを主張するよりも確かに尊敬に価してゐる...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...先生の老を歎ずるよりも先に...
芥川龍之介 「北京日記抄」
...その憧憬する物の餘りに遲く來るのを歎ずる者は...
レオナルド・ダ・ヴインチ Leonardo da Vinci 芥川龍之介訳 「レオナルド・ダ・ヴインチの手記」
...しかしてその王婿アイ(Ai)は『余は余の軽侮する神々の前に膝を屈しなければならない』と歎ずるようなはめに立至ったのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...と喟然(きぜん)として天井を仰いで歎ずるのを見て...
泉鏡花 「婦系図」
...単なる動作や進退の妙というだけのものではなく、衣裳の古雅荘厳さや、肉声、器声の音律や、歴史、伝説、追憶、回想、そういうものが舞う人の妙技と合致して成立つものですが、殊にこの能楽というものは、泣く、笑う、歓喜する、憂い、歎ずる、すべてのことが決して露骨でなく、典雅なうちに沈んだ光沢があり、それが溢れずに緊張するというところに、思い深い、奥床しい感激があるのです...
上村松園 「無表情の表情」
...知識は吾人の歎ずるところ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...足駄はけば泥濘の街路も歎ずるに及ばず電車の内でも足を踏るる虞(おそれ)なし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...実に国のために歎ずるに堪えずとて...
福沢諭吉 「学問の独立」
...彼ら自身「法を造るの弊」を歎ずるの失敗に陥ったのみならず...
穂積陳重 「法窓夜話」
...うたた世運の変遷を歎ずるが如くに見えている...
穂積陳重 「法窓夜話」
...最初の獻金者は歎ずるかも知れないが...
正宗白鳥 「學校の今昔」
...ただその婦の薄福を歎ずるのみ〉...
南方熊楠 「十二支考」
...表面(うわべ)で尊敬して裏面(りめん)で排撃(はいげき)するとか社会の人に心の礼のない事は歎ずるに余りあり...
村井弦斎 「食道楽」
...不遇を歎ずる語が見えてゐる...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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