...下枝は我に取縋(とりすが)りて、得(え)堪えぬ苦痛を訴えつつ、助けてよ、と歎くになむ...
泉鏡花 「活人形」
...人気(き)絶えなば安(いずく)に在(あ)らんや」と歎くのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...今に犯人は歎くことであろう」と呟くようにいった...
海野十三 「地獄の使者」
...人心の堕落を歎く人は幾らもあるが...
丘浅次郎 「人類の将来」
...火影(ほかげ)にそむき歎くにぞ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...甕はわれぬと歎くにぞ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...今更歎くこともなければ呆然たる必要もない...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...許してくれ……と打歎くばかりで...
豊島与志雄 「狐火」
...歎くだけなら兎も角...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんな良い娘を悶(もだ)え死にさせた婿の新兵衞が憎くてたまらなかつたので御座います」「お前は伊勢屋を賀奈女殺しの罪に陷(おと)したら死んだ娘のお今が歎くだらうと氣が付かなかつたのか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんな良い娘を悶(もだ)え死にさせた婿の新兵衛が憎くてたまらなかったのでございます」「お前は伊勢屋を賀奈女殺しの罪に陥(おと)したら死んだ娘のお今が歎くだろうと気が付かなかったのか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不景気は底をついとるぞなと母は歎く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...泣くな、歎くな、母親よ!お前の息子は嫁を取つた、可愛い姫君を嫁に取つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...三十路をば越していよいよ自らの愛づべきを知り黒髪を梳く若い女が年をとるに従ひ少し宛若さの失はれてゆくのを感じて歎く心持は多く歌はれてゐるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...しかも歎くこころをうたった数節は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...姫君は一人で歎くほかはなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...猶江戸を畏れつゝ往反に艱(なや)む老を歎く自己とを比較して見た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「これを見て歎く者があれば...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??