...我れ死んだら老いたる祖父(おじいさん)や幼(いとけ)ない妹はいかに歎くであろう...
李光洙 「愛か」
...役人が云うには「ほかにもつみがあって命をとられるものがあるのに」と云って「自分のつみは云わないで歎くものが多いのに貴方はよくお歎になりませんネ...
井原西鶴 宮本百合子訳 「元禄時代小説第一巻「本朝二十不孝」ぬきほ(言文一致訳)」
...竇はただ悔み歎くのみであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「蓮花公主」
...身の不仕合わせを歎くようなことを申されて...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...木立何ゆゑにかなしく歎く...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...許嫁(いひなづけ)のお新はどんなに驚き歎くことでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...泣くな、歎くな、母親よ!お前の息子は嫁を取つた、可愛い姫君を嫁に取つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...姿のないのもこの程度なら歎くにも当るまいに...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...わが横に甚(いた)く頽(くずほ)れ歎く者ありと蟋蟀とりなして鳴く蟋蟀の鳴くのを聞いてゐると...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...夕暮に弱く寂しく予め夜寒を歎く山の蟋蟀この歌では「予め夜寒を」が字眼で之が無ければ歌にはならない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...わが子が思はしく稼がないのを歎くよりも...
正宗白鳥 「假面」
...しかも歎くこころをうたった数節は...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...姫君は一人で歎くほかはなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...母もしばらくは歎くであろうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分が死んだあとではどんなに歎くことであろうと思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...猶江戸を畏れつゝ往反に艱(なや)む老を歎く自己とを比較して見た...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...一しょに不幸を歎く積で這入った門(かど)を...
森鴎外 「雁」
...哀愁にとざされはてし、二方(ふたかた)のたらちねの君、思はれて、虚無の隣の人の世を、ひたすら歎く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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