...下枝は我に取縋(とりすが)りて、得(え)堪えぬ苦痛を訴えつつ、助けてよ、と歎くになむ...
泉鏡花 「活人形」
...いまさらながら日本の不思議な力に瞠若(どうじゃく)驚歎したように私には見受けられた...
太宰治 「惜別」
...仏さま達が草葉の蔭(かげ)でどんなにか歎いておられるであろうと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...殆ど共に大義名分の何物たるを知らざるものに似たりき彼れは此事態を歎じて慨世私言を述べ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...岸本は感歎の念でまた見直すのだった...
豊島与志雄 「田舎者」
...恰(あたか)も主人の物狂わしい挙動を歎くかのようであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...妻子眷属は世間へ対して面目ないことだと、歎いたが、当人は一向平気で、「なあに、阿弥陀如来のお告げで、延ばしたのだ...
中里介山 「法然行伝」
...宿屋善兵衞は五番目の伜を誘拐(かどは)かされて、歎きの餘り、今朝死んで了つたぞ」平次は最後の切札を出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...とて下を向いて歎息の聲を洩らすに...
樋口一葉 「うつせみ」
...世の中つて厭やな物だねと歎息するに...
樋口一葉 「わかれ道」
...ありと聞く五つの戒の一つのみ破りし人も物の歎かるこの場合破つた一つの戒と認めらるるのは不飲酒戒で...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...弁当の足りないことを心のうちに歎じつつ...
宮本百合子 「石を投ぐるもの」
...深い歎息(ためいき)をした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この予感はすでに初めからあったことであると歎(なげ)いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...すべて不可能なことになったと院は御歎息(たんそく)をあそばした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...子供らの母はただそういう掟のある土地に来合わせた運命を歎(なげ)くだけで...
森鴎外 「山椒大夫」
...もう自分たちの不満な境遇を歎いている時ではなくなった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...私が妻を亡くして悲歎の余り...
夢野久作 「暗黒公使」
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