...それがその欺きかたもいろいろで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...海の和邇(ワニ)を欺きて言いけらく...
高木敏雄 「比較神話学」
...鰐を欺きし兎の罸せられし一条を...
高木敏雄 「比較神話学」
...被害人民を悉く欺きおほせても國家は承知しない...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...しかし彼らの姦通というのは夫婦が互に欺き合っているのではなく...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...私のうちにはもちろん私を欺きまたは誤謬に誘ふものは何も存しないが...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...われを欺き怒らせし彼また更に甘言に...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...アカイア中の卑怯者とわれを欺き戰へる...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...『あゝアイネーア、神明の誰ぞ、汝を欺きて、アキルリュウスに向かしめし? 剛勇無雙アキリュウス、遠く汝を凌ぎ得て、神の恩寵また優る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...實は互ひに欺き合ひ詐り合ふて政治上のポン引を働かむとしたるに過ぎず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼らはクリストフを欺き得なかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時の有名なる新聞記者岸田吟香氏を欺き出版せしめたことがある...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...わたくしは処世の経験に乏しい彼の女(おんな)を欺き...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...内外人への欺きであった...
蜷川新 「天皇」
...ウージェーヌは自分自身を欺きたいと思った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...姫を欺き裏の畑へ連れ行きその衣服を剥ぎ姫を柿の木に縛り...
南方熊楠 「十二支考」
...満雅計りて白米を馬に掛けて沢山な水で洗うと見せ敵を欺き果(おお)せた...
南方熊楠 「十二支考」
...余が幼き頃より長者の教を守りて、学(まなび)の道をたどりしも、仕(つかへ)の道をあゆみしも、皆な勇気ありて能(よ)くしたるにあらず、耐忍勉強の力と見えしも、皆な自ら欺き、人をさへ欺きつるにて、人のたどらせたる道を、唯(た)だ一条(ひとすぢ)にたどりしのみ...
森鴎外 「舞姫」
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