...公は欣び、賞として領邑(りょうゆう)を与えることにしたが、筮師は公の前を退くと直ぐに倉皇(そうこう)として国外に逃れた...
中島敦 「盈虚」
...公からの使を受けた時の夫子の欣びを目にしているだけに...
中島敦 「弟子」
...希望の欣びを知り...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...抑えがたい欣びがあるのであった...
宮本百合子 「カメラの焦点」
...このまま逢わずにお帰りなさい」「一時のお痛わしさは後の欣び...
吉川英治 「剣難女難」
...たとえそなたが、どれほど出世しようと、わしの欣びは、これ以上はない」「では、御機嫌よう」「もちっと、話して行かれぬのか」「御奉公が大事ですから」彼は黙って、母の莚(むしろ)へ、なにがしかの金を残して立った...
吉川英治 「新書太閤記」
...お欣びください...
吉川英治 「新書太閤記」
...欣びと云っていいか...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...皆様の御誓いが結ばれた欣びに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...幾日でもここに生きのびられる欣びだろうかといえば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...だが、法然は、(そうもあろう)当然なことでもあるように、騒(ざわ)めいている門徒たちの上を、嘆きもせず、欣びもせず、いつものような眼でながめていた...
吉川英治 「親鸞」
...物に対する欣びもない...
吉川英治 「親鸞」
...わしも共々に欣びましょう...
吉川英治 「親鸞」
...お欣びあれ、勅使岡崎中納言範光卿(のりみつきょう)が御下向なされ、主人の年景が案内してただ今これへ見えられましょうぞ」そういって、雪を蹴立てながら、人々はすぐ麓(ふもと)へ引っ返して行った...
吉川英治 「親鸞」
...それだけ大きな欣びがある...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...自分へ対しての限りなき欣びとしていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...青田祭りの欣びをいたしました...
吉川英治 「宮本武蔵」
...二人が会った欣びのうちに語りあえば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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