...私は和やかな田園に赴(はし)つた全てを忘(ばう)じ……転地と懸念のなさとで柔らかい欣びは研究に倦んじた我が精神を休めるのであつた...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集≪学校時代の詩≫」
...吉士は僕の荒唐無稽さを鬼の首を獲った如く欣び勇んだ...
原民喜 「四五ニズム述懐」
...全メンバア一致の欣びと感謝をもって...
牧逸馬 「双面獣」
...または徳川末年の行楽の地たりし由緒ののこつてゐない土地に対しては卜居の欣びを有し得ない性癖であることを...
正岡容 「東京万花鏡」
...日本左衛門の六感は禁じえぬ欣びにくすぐられました...
吉川英治 「江戸三国志」
...先生は驚き且(か)つ欣びましたが...
吉川英治 「江戸三国志」
...お欣びはこの間云ったから...
吉川英治 「鬼」
...ありがたい」手を打たんばかりな欣びが...
吉川英治 「新書太閤記」
...暴風(あらし)のような欣びと...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...そこに人間と生れた大きな欣びもあるのではあるまいか)夜伽(よとぎ)の近習(きんじゅう)などに洩らすこともあった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...だが、法然は、(そうもあろう)当然なことでもあるように、騒(ざわ)めいている門徒たちの上を、嘆きもせず、欣びもせず、いつものような眼でながめていた...
吉川英治 「親鸞」
...物に対する欣びもない...
吉川英治 「親鸞」
...……ああ誰かにこの欣びを告げたいがと――そこで貴様のことを思い出してやって来たのだ」「――えっ...
吉川英治 「親鸞」
...同時にわしの欣びは裏書された...
吉川英治 「茶漬三略」
...お欣びなされませ」と...
吉川英治 「日本名婦伝」
...「お欣びなさい...
吉川英治 「源頼朝」
...二人が会った欣びのうちに語りあえば...
吉川英治 「宮本武蔵」
...老先生もさだめしお欣びだろう...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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