...希望の欣びを知り...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...お欣びはこの間云ったから...
吉川英治 「鬼」
...一層欣びたいと思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...――だが、胸がスウッとしたな、夜叉権の一件にゃあ」「強慾な金貸野郎が、あんな目に遭うなあ世間の薬だ」「今まで、彼奴(あいつ)のために、泣きを見せられていた貧乏人達ゃあ、大欣びで、赤の飯を炊(た)いたろう」「雲霧大明神か」「お互いに、あんまり、非道な金は、絞(しぼ)るめえぜ」「下手(へた)あすると、次は、三井だって、あぶねえことさ」「ホイ、今日は、餅撒きだ...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...このまま逢わずにお帰りなさい」「一時のお痛わしさは後の欣び...
吉川英治 「剣難女難」
...たとえそなたが、どれほど出世しようと、わしの欣びは、これ以上はない」「では、御機嫌よう」「もちっと、話して行かれぬのか」「御奉公が大事ですから」彼は黙って、母の莚(むしろ)へ、なにがしかの金を残して立った...
吉川英治 「新書太閤記」
...皆様の御誓いが結ばれた欣びに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...亡きわが良人(つま)にもさぞお欣びでありましょう』妙を呼んで...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...こうして会えたことは望外な欣びだった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...妻の大きな欣びとも...
吉川英治 「親鸞」
...こういう欣びの法境に到らないうちに...
吉川英治 「親鸞」
...わしも共々に欣びましょう...
吉川英治 「親鸞」
...その欣びをささやくと...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...どんなにお欣びであろうか』『葵(あおい)祭りには...
吉川英治 「梅※[#「風にょう+思」、第4水準2-92-36]の杖」
...先刻(さっき)から大きな欣びを胸へ拾っていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もっと謡(うた)えよ」月充(み)ち日足りて生産(しょうさん)の時いたれば業風(ごうふう)ふきて是(これ)を促(うなが)し骨節(ほねふし)ことごとく痛み苦しむ父も心身おののき懼(おそ)れ母と子とを憂念し諸親眷族(けんぞく)みな苦悩すすでに生れて草上に堕(お)つれば父母、欣び限りなく猶、貧女(ひんにょ)の如意珠(にょいじゅ)を得たるが如し初めはふざけていた彼らも、次第に意味が酌(く)めて来ると、聞くともなく聞き惚れていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...会って意外と欣び合ったほうが興があるから――と申されるのです...
吉川英治 「宮本武蔵」
...無性な欣びにその半月ほどは...
吉川英治 「柳生月影抄」
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