...これを Erheben する力を欠くやうな芸術は如何なる地盤から生れて来たか――これが欧羅巴から私の持つて帰つた問題の一つである...
阿部次郎 「帰来」
...家族制度の存立と財産継承の習慣とが欠くべからざる必要事である...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...三人の子供らの学用品にさえ事欠くこの頃では...
犬田卯 「おびとき」
...確かに成功に欠くべからざる要素を持っているといわねばならぬ...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...それなら金もうけに熱中して義理を欠く人はどうかという問題にぶつかって少しむつかしくなって来た...
寺田寅彦 「自画像」
...まして完全な分類にとってこの分類原理を欠くことは絶対に許されない...
戸坂潤 「科学方法論」
...ファシズムの所謂「定義」にとってはこの観点は必要欠くことの出来ぬものなのである...
戸坂潤 「読書法」
...欠くるところのものがあったというべきである...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...もうその家にとって必要欠くべからざる人間になりすまし...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...当局の努力を助ける市民的に当然な誠意を欠くのみでなく...
牧逸馬 「双面獣」
...尤(もっと)も春にゐて秋を思ひ夏にゐて冬を思ふ事も全く欠くべからず...
正岡子規 「俳諧大要」
...少女の共に交歓すべきを欠くは残念だ...
南方熊楠 「十二支考」
...これを七日の節供の欠くべからざる供物としていたために...
柳田国男 「年中行事覚書」
...最も欠くべからざる衣類の一つであって...
柳田国男 「木綿以前の事」
...共同生活を欠くことはできず...
矢部貞治 「政治学入門」
...よその領主への徴税にも事を欠く...
吉川英治 「私本太平記」
...しかしまた「迫害」がキリスト教徒の完成に欠くべからざる条件であるという見地から見れば...
和辻哲郎 「鎖国」
...ここに欠くことができない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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