...作家文を作るのに欠くべからざるものは何よりも創作的情熱である...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...また後庭林中の夜のラヴシーンはシュヴァリエ・マクドナルドの賛美者たる若きファンのための独参湯(どくじんとう)としてやはり欠くべからざる一要件であろう...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...それなら金もうけに熱中して義理を欠く人はどうかという問題にぶつかって少しむつかしくなって来た...
寺田寅彦 「自画像」
...文化の紹介や批評のために欠くべからざる要具なのである...
戸坂潤 「読書法」
...精彩を欠くようになった...
豊島与志雄 「憑きもの」
...開校式には欠くべからざる化装道具(けしょうどうぐ)である...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...天保四年の飢饉のたたりで水のような粥にも事欠くようになり...
久生十蘭 「奥の海」
...その時分は学資に事を欠く程でもなかつたのださうだが...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...現象してゐるものの若干の欠くべからざる条件がより詳しく我々に知られるやうになる...
三木清 「ゲーテに於ける自然と歴史」
...万(よろず)の事物に守護の尊者を欠くなきに至った...
南方熊楠 「十二支考」
...生きるために欠くことの出来ない生活必需費を...
宮本百合子 「現実の必要」
...その欠くべからざる性質においても私のようにおなかすかしには適切だし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...目的はただ今後の若い学徒にこういう研究の欠くべからざることを力説するにすぎない...
柳田国男 「海上の道」
...正月の幸(さいわ)い木の飾りには欠くべからざるものとなっている(続壱岐島方言集)...
柳田國男 「食料名彙」
...味方の者に面目を欠くことのみいたくおそれた...
吉川英治 「三国志」
...欠くところないつもりだが...
吉川英治 「私本太平記」
...画龍点睛(がりょうてんせい)を欠くことに相成る...
吉川英治 「新書太閤記」
...適当な動機づけを欠くゆえに...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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