...絶えず曳網から雄大な景色――水ぎわから頂上まで欝蒼たる樹木に被われた高い丘にかこまれた長い入江...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...欝蒼(うっそう)たる林に囲まれた二つ三つの広い邸宅だのがあるきりで...
海野十三 「省線電車の射撃手」
...たまたま欝蒼(うっそう)たる欅(けやき)の大木にグルッと取巻かれた地内に建っている非常に背の高い頑丈な鉄の檻(おり)を発見したが...
海野十三 「地球盗難」
...欝蒼として横はる...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...欝蒼(こんもり)と茂れる鎮守の森...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...古木が欝蒼と茂り...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...いつも欝蒼たる枝葉が大伽藍の穹窿のように茂っていた...
豊島与志雄 「楠の話」
...欝蒼たる楠の枝葉は深い影で一群の人々を包んでいた...
豊島与志雄 「楠の話」
...水辺より頂まで原生林が欝蒼と茂り...
豊島与志雄 「故郷」
...空を蔽う欝蒼たる森林の気に圧せられて...
豊島与志雄 「山吹の花」
...老榎欝蒼...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...大徳寺境内の欝蒼たる森につづいて...
長谷川時雨 「家」
...朝の太陽を欝蒼(うつさう)とふさいでゐた...
林芙美子 「浮雲」
...四囲に欝蒼たる森林を控えて...
牧逸馬 「双面獣」
...どこの家でも広く取り囲んだ庭には欝蒼(うっそう)と茂った樹木の間に春は梅...
水上滝太郎 「山の手の子」
...欝蒼とした欅(けやき)...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...上州信州あたりの山奥に見る森木の欝蒼たる所はないが...
若山牧水 「木枯紀行」
...築山の向うはもう天然の山で峻しい坂に欝蒼と樹木が茂り...
若山牧水 「樹木とその葉」
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