...一度家庭と朋友との團欒を離れ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...夫人を迎えて家庭の団欒(だんらん)の悦びに浸るようになってからは詩人の夢から覚(さ)めて頗(すこぶ)る平穏堅実となったとのみ聞いていた...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...手前どもの団欒(まどい)に...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...店員は家族今は家族的に団欒は出来ない...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...一家団欒(だんらん)の食事を続けていたに違いないし...
太宰治 「惜別」
...おれがいま「たすけてえ!」と凄(すご)い声を出して叫ぶとこの一家の団欒が滅茶苦茶になると思ったら...
太宰治 「雪の夜の話」
...「ぐうたら手記」素材□大根の煮たの、あの香、あの味、あの団欒、あの雰囲気!□創作の苦楽――遊戯、表現、苦即楽...
種田山頭火 「其中日記」
...山の上から遠くの溪の底に親里の團欒の灯を眺めて胸を搾る如(やう)に懷しがるのも無理はない...
近松秋江 「箱根の山々」
...王は部下の将卒の団欒(だんらん)の中で...
寺田寅彦 「春寒」
...暗鬱(あんうつ)な空に日の目を見ない長い冬のあいだの楽しい炬燵(こたつ)の団欒(だんらん)や――ちょっとした部屋の模様や庭のたたずまいにも...
徳田秋声 「仮装人物」
...「炉辺(ろへん)の団欒(だんらん)」のイメージだった...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...樂しい家庭の團欒(だんらん)にその週を送つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...アンジェリカは一家の団欒(だんらん)の席に顔をみせないことも少なくなかった...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...団欒尽酔幾巡觴...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...(出てゆく)章介 ヤレヤレすると今夜もこの家庭団欒(だんらん)の中で独り盃を含むことになるのかなあ...
森本薫 「女の一生」
...数多く紛れ込んで村々の内輪の団欒(だんらん)を攪(か)き乱すことであった...
柳田国男 「年中行事覚書」
...今朝の秋その夜の団欒(だんらん)は...
吉川英治 「大岡越前」
...気楽に墓石が団欒(だんらん)していた...
吉川英治 「銀河まつり」
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