...欄干を跨(また)いで出る奴さ...
泉鏡花 「歌行燈」
...欄干(てすり)に白やかな手をかけて...
泉鏡花 「女客」
...橋の欄干(らんかん)によりかかったら...
太宰治 「男女同権」
...硝子(ガラス)障子が半分ばかり開いている二階の欄干を見上げていたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...方々の雑誌屋の店先で小説月評といったような欄をあさって見るが...
寺田寅彦 「まじょりか皿」
...両方の欄間に向いあって漢文の扁額が懸り...
豊島与志雄 「自由人」
...文学雑誌の投書欄に小品文短篇小説なぞの掲載せらるるを無上の喜びとなすものはまづ大成の見込なきものなり...
永井荷風 「小説作法」
...昭和十六年五月十日の東京朝日新聞の映画欄の記者でさえも...
中里介山 「大菩薩峠」
...座敷の障子を開けておけば雨の入江が勾欄から見える...
長塚節 「隣室の客」
...清子は欄干(らんかん)を背にして日に背(そむ)いて坐っていた...
夏目漱石 「明暗」
...そこらに抛(ほう)って置いたのを誰かが立派な額にして欄間(らんま)に懸(か)けてくれた夢を見た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...レコード雑誌の問答欄の半分の投書は...
野村胡堂 「楽聖物語」
...赤い紫羅欄花(あらせいとう)...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...」僕は欄干に凭つて月を眺めた...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...〔欄外「弩に可発の機がなければ...
三木清 「親鸞」
...〔欄外に〕この桜は室積の桜...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...空を見――水を見――武蔵は悶々と橋の欄干を抱いていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...秘(かく)していることはなにもない」と欄干へのせている胸を少しずつ寄せて来て...
吉川英治 「宮本武蔵」
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