...髪までやはり櫛巻(くしま)きにしていたのだった...
有島武郎 「或る女」
......
石川啄木 「一握の砂」
...櫛巻にした頭に小指を入れて掻き乍ら...
石川啄木 「鳥影」
...例(いつも)の通りで、庭へ入ると、母様は風邪が長引いたので、もう大概は快いが、まだちっと寒気がする肩つきで、寝着(ねまき)の上に、縞(しま)の羽織を羽織って、珍らしい櫛巻で、面窶(おもやつ)れがした上に、色が抜けるほど白くなって、品の可いのが媚(なまめ)かしい...
泉鏡花 「婦系図」
...私自身は二十歳すぎから櫛巻のぐるぐるまきにして今まで来ているのを想うと...
上村松園 「髷」
...この櫛巻にした私の姿を知っていたのであろう...
上村松園 「余齢初旅」
...ちゃぶ台の向いには髪を櫛巻(くしまき)にした...
田中貢太郎 「女の首」
...ぱさぱさした髪を束ねて櫛巻(くしまき)にしている...
近松秋江 「霜凍る宵」
...髪なども櫛巻(くしま)きのままであった...
徳田秋声 「爛」
...その傍(そば)には洗髪(あらいがみ)を櫛巻(くしまき)にした背の高い中年の女が立っていた...
夏目漱石 「行人」
...無造作な櫛巻(くしまき)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自棄(やけ)な櫛巻(くしまき)にした多い毛にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...吉里は髪を櫛巻きにし...
広津柳浪 「今戸心中」
...櫛巻にした少しの髪の間を掻きながら...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...櫛巻(くしまき)にしたほつれ毛(げ)をなみだにぬらして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...指で梳(か)いて櫛巻(くしまき)の根へなでつけながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...櫛巻(くしまき)や小柳(こやなぎ)帯の引っかけで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...旅汚(たびよご)れのした櫛巻(くしまき)に...
吉川英治 「松のや露八」
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