...僕の母は髪を櫛巻(くしま)きにし...
芥川龍之介 「点鬼簿」
...髪までやはり櫛巻(くしま)きにしていたのだった...
有島武郎 「或る女」
...わけて櫛巻(くしまき)に無雑作に引束(ひったば)ねた黒髪の房々とした濡色と...
泉鏡花 「絵本の春」
...婀娜(あだ)な櫛巻の後姿を見た...
泉鏡花 「婦系図」
...けれどそれよりも皐月さんが羽織りをぬいで筒袖のはんてんを着て前掛をしめて櫛巻きにして全くお神さんになりすまされた様子はまた一段ちがひます...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一二月号)」
...私自身は二十歳すぎから櫛巻のぐるぐるまきにして今まで来ているのを想うと...
上村松園 「髷」
...達磨返し、しゃこ結び、世帯おぼこ、三ツ葉蝶、新蝶大形鹿子、新蝶流形、新蝶平形、じれった結び、三ツ髷、束ね鴨脚、櫛巻、鹿子、娘島田、町方丸髷、賠蝶流形、賠蝶丸形、竹の節...
上村松園 「髷」
...私なぞの櫛巻は一週間に一度三十分あれば結える...
上村松園 「髷」
...女中はお庄を櫛巻きの女の方へつれて行った...
徳田秋声 「足迹」
...髪を櫛巻にした細君が出て来て...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...自棄(やけ)な櫛巻(くしまき)にした多い毛にも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...髪も櫛巻(くしま)きにして巾(きれ)も掛けずにいる...
広津柳浪 「今戸心中」
...髪を櫛巻(くしまき)にした小さい頭の下に太った顔の附いているのが...
森鴎外 「雁」
...櫛巻(くしま)きの頭だけしか見えませんでした...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...仇(あだ)ッぽい櫛巻(くしま)きの女? ……」「あいつは...
吉川英治 「江戸三国志」
...櫛巻(くしまき)にしたほつれ毛(げ)をなみだにぬらして...
吉川英治 「神州天馬侠」
...指で梳(か)いて櫛巻(くしまき)の根へなでつけながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...櫛巻(くしまき)に結(ゆ)って年増の女が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索